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2005/03/27

        .損益計算 限界利益率を使った損益計算



損益分岐点の売上高は次の式で表される。

       損益分岐点(損益分岐点売上高)=固定費÷限界利益率

これまでのことから最初の例題を解いてみる。


表は,ある企業の損益計算書である。損益分岐点は何百万円か。(出典:平成15年 システム監査技術者試験 午前第25問)

ア 250        イ 490        ウ 500        エ 625



まず、限界利益を求めてみる。

限界利益は、「売上高−変動費」であるから、次のようになる。

       700−(100+40)=560

次に、限界利益率は、「限界利益÷売上高」であるから、次のようになる。

       560÷700=0.8

最後に、損益分岐点は、「固定費÷限界利益率」であるから、次のようになる。

       (200+300)÷0.8=625

となり、正解は「エ」となる。


もうひとつ、次の問題を解きながら、限界利益率や損益分岐点の特徴を確認する。


A社とB社の比較表の分析から,A社の特徴といえるものはどれか。

 

  ア 売上高の増加が大きな利益に結びつきやすい。
  イ 限界利益率が低い。
  ウ 損益分岐点が低い。
  エ 不況時にも,売上高の減少が大きな損失に結びつかず不況抵抗力は強い。


最初の問題と同じように、「限界利益」「限界利益率」「損益分岐点」を確認する。

限界利益
        A社:400+100=500    
        B社:100+100=200

限界利益率
        A社:500÷1000=0.5    「イ」×
        B社:200÷1000=0.2

損益分岐点
        A社:400÷0.5=800     「ウ」×
        B社:100÷0.2=500

ここまでで、「イ」と「ウ」は該当しないことがわかる。
次に、「限界利益率」が利益の増える割合を示していることから、限界利益率が高ければ高いほど、売上が増えた時の利益が大きいことがわかる。となると「ア」が正解となる。

ちなみに、「エ」は固定費が少ない場合の条件となる。