カリント日記

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2004年12月1日(水) 電磁波よりこわい神経

自宅のパソコンは液晶画面の下にスピーカーが付いている。
時々携帯電話をそのスピーカーの近くにおく時がある。
そして携帯電話にメールが届くと、携帯電話が反応するよりも数秒早く、スピーカーから「ブーーン」という音が聞こえる。
結構大きな音にビックリする。
なるほどコレが電磁波か。

昔、コンポデッキっと言うのが流行っていた。
カセットデッキ、レコードプレーヤー、ラジオチューナー、アンプそれにスピーカーがそれぞれ独立しているやつだ。
そのアンプの電源を入れると、ラジオチューナーの電源を切っていても、ラジオ放送が聞こえた。
それもスピーカーからではなく、アンプ本体から。
もちろん、耳を澄まさなければ聞こえないほど小さな音だが、確かにアンプから聞こえていた。
コレも電磁波の仕業か。

昨日、帰りの電車の中、大声で携帯電話で話をしているおばさんがいた。
しかも優先座席に腰掛けて。周りの人は迷惑そうな顔をしている。
私はしばらく黙ってみていた。
目の前にいる酔っ払いのおじさんはつり革につかまって、ときおり女性を見ているがおばさんは気が付かないようだ。
しかし、私の降りる駅も近づき、『それじゃだめだ』と内心呟いて、私はおばさんのほうへ歩み寄った。
そして立っているおじさんの横に並び、おばさんを見下ろしながらじろりと睨みつけてやった。
数秒後、おばさんは「あ、ちょっと切るわ」といって電話を切った。
『わかればよろしい』とやはり呟き、開いたドアから私は降りた。

別に電磁波がどうのこうのとはいわない。
学生時代に少々電磁波について勉強した事があるので、電磁波が危険なことも、また安全な事も知っている。
しかし、いくらなんでも優先座席で、しかも周りの人が露骨にいやそうな顔をしている中、平然と電話し続けるおばさんの神経を疑う。
ま、向こうは向こうで、私の神経を疑っているだろうが。

2004年12月2日(木) テストの結果

長男のテストが返された。

学校で進路についての三者面談があったとき、内申書の点数が芳しくないとのことで今回のテストは、その内申書アップを一番に考えたものだった。
「勉強しろ」と一言言って一人でこつこつやるタイプなら、もともと内申書の悪いわけもなく、悪いには悪いなりの理由があって、だからこそ家で勉強する時も、たまには私も面倒を見ているわけだが、今回の試験結果を見ると、そう簡単に思い通りに行くものではないと、改めて痛感した。

内申書の点数が悪いのは主要五教科以外で、テストといっても教えられるようなものはほとんどない。
やはり普段の学校での授業態度などを改めてもらわないと。

主要五教科は私が教えただけあってそこそこ結果を出したようだ。
ただ、そのお陰で、私の休日はしばらく子供の家庭教師をさせられる事になりそうだ。

2004年12月4日(土) 呑まないのに 23:50

いやーまいった。
うっかり日記を書き忘れてしまった。

日記なのだから毎日のことを書かなければならないのだが、そうそう毎日、たいした出来事もなくネタが浮かばないときは時計を見て意識していないとパソコンに向かうことすら忘れてしまうのだ。
昨日、書き忘れた原因はお酒である。
といっても、酔っ払っていたのではない。
私は夫婦でよく酒を飲む。といっても、飲んでいるのは私だけで、嫁さんはコップ一杯のビールがやっとである。

しかしまるで一緒に飲んでいるかのようにその場の雰囲気になじんで楽しげに話しをする。
お酒の席で酔っ払いに囲まれているときも違和感がない。
昔から私の家に遊びに来る友人は殆どが酒飲みであって、もう20年もそういう呑み助を相手にしているのだから酔っ払いの相手をするのも手馴れたものだ。
だから私が家で飲むときも、嫁さんと話をしているとついつい時間の経つのを忘れてしまうのだ。

忘年会シーズンに突入した。
日記を書き忘れるほどの楽しい酒なら歓迎だが、記憶と我を忘れる酒は是非とも避けたい。

2004年12月6日(月) 百害あって

年間税収4兆円。
膨大な財政赤字に悩むわが国にとって、この数字は非常に魅力的だ。

タバコを吸う人が納めてくれるありがたいタバコの税収である。
禁煙運動が盛んになると、決まってこういう喫煙者がいる。
「俺たちは人よりたくさん税金を払ってるんだ。俺たちが払うタバコ税は大事な国家の税収になるんだ」と。
4兆円という数字はそう言うに十分な金額であるし、とてもありがたいことだ。

しかし。
タバコによって肺がんになった人の保険治療費、タバコの不始末による失火に対する消防活動費、そしてポイ捨てタバコによって発生する道路清掃費など、その合計支出金額、年間7兆円。

無論これらは、タバコを吸わない人も一緒に納めている健康保険及び税金でまかなわれている。
他にも、失火による財産の損失や喫煙者ゆえに出世できず高額所得者になれないため納税額も上がらない損失など多くの損害を与えている。

もう、税金を多く払ってるなんて言い訳は通用しない。

2004年12月7日(火) 名刺、邪魔! 23:47

あるユーザにメールを送る必要があった。
会議の中で資料を送る約束をしたのだ。

確か名刺を交換したはず、と思い机の中に束ねられている名刺から該当者の名前を探す。
しかし、顔は覚えているものの、名前をハッキリ思い出せない。
会社名を頼りに名刺を探す。

探す探す探す・・・。

普段の不精がたたり、全く整理されていない名刺の束からは、なかなか見つけられない。
そこで、名刺フォルダを買いに行くことにした。

手ごろのサイズに300枚用と500枚用があった。
300枚でも多いかなと思ったが、いずれは必要になるだろうと思って500枚用を買った。
2000円弱。
高いじゃないか名刺フォルダ。
ただ透明なシートが二枚合わさり、名刺サイズに縫い目があるだけの簡単なものなのになんでこんなにするんだ、などと、もちろん声に出してはいえないので心の中で呟きながら店を出る。

机の引き出しから名刺を取り出し、会社ごとに並べ替える。
そして片っ端からフォルダに入れていった。
それこそ、時系列でもなんでもなく、ただ手に取った順番に。
4分の3ほどフォルダを埋めたところで納めるべき名刺が無くなった。
500枚用にして正解だった。300枚用なら来月から机の中に名刺が並ぶ羽目になる。

結局、探していた人物の名刺は見つからなかった。
多分、名刺を切らしていたか、あるいは交換を省略したのだろう。
名刺交換は面倒なので、出来ることならやりたくないし。
それに名刺交換より前にメールで挨拶することもあるし・・・。

あ。そうだった。
この人からメールが送られていたんだった。
受信フォルダを探すとそれらしい名前を見つけ、文面を見て探していた人物だとすぐにわかった。余計な時間と手間を掛けてしまった。
ま、邪魔な名刺を片付けたのだからいいか。

2004年12月8日(水) 標準軌道

東海道新幹線に乗って富士山が見えるのは「二人がけ」「三人がけ」どちらのシートか?

東海道新幹線はその名のとおり、「東海道」を走っている。
そういう意味では二人がけのシートが山側で三人がけのシートが海側だ。
そして東海道新幹線は富士山と太平洋の間の海岸線を走っている。

で、二人がけと答えた人60点。
三人がけと答えた人5点。
正解は両方。

あまり知られていない事だが、あるポイントでは三人がけの席に座っていても、その窓から富士山を見る事が出来る。
それは静岡の手前数キロの付近。
ほぼ真北に進むところがある。
晴れていればそのポイントで富士山を拝顔する事が出来る。
地図で確認すれば一目瞭然なのだが、新幹線を利用する機会が多い人ほど、二人がけでしか見えない、と思っている人が多い。
機会があればぜひ見て欲しい。

晴天に恵まれた今日、貴重な三人がけシートから冠雪のまだ浅い、しかし十分に雄雄しい姿を見て、得した気分になった。

2004年12月9日(木) おどーに。

仕事より女を優先するやつは男として情けない。
しかし、女より仕事を優先するやつは男である資格がない。

今日はへこんでいるヤツを酒の肴に飲んだ。
趣味が悪いというなかれ。
へこんでいるヤツを励ますためには、こちらがそれを笑いながら飲むのが一番。
ま、そういう仲ならそれでわかる。
今までで一番短いこの日記を、私たちの間に言葉がいらない証として。

2004年12月11日(土) ピアノってピアノフォルテのこと

毎週土曜日は娘がピアノを習いに行くために車で送り迎えをしている。

娘が生まれる前から、私が趣味で始めたピアノが自宅にあったので娘も興味を持ち、自分から進んでピアノを習い始めたのだが実際に習い始めると思い通りに行かないことが多く、だんだんと嫌になってきて、今や毎週土曜日は娘にとって憂鬱な日となってしまったようだ。

そのピアノの先生から今日、電話があり、1月末に引越しをすることになったらしく、このままピアノを教え続けることは出来なくなったとのことであった。
娘がいやいやながらも何とかピアノを習い続けているのはこの先生を気に入っているからであって、この先生が変わるとなれば駄々をこねてでも娘はピアノを習うことを拒否するだろう。

まあ、私も習ったわけではないけれど、自分で気に入った曲を練習してそれを弾けるようにもなったし、また、そのときの喜びも良く知っている。
娘も好きなときに好きな曲を自由に弾いていればそれなりに上手くなるはずだから、来年からは楽しい土曜日を過ごさせてやりたい。

2004年12月12日(日) ビンゴゲーム

金曜日の忘年会。
ビンゴゲームで獲得した景品がDVDの映画ソフト。
ついこの前発売された最新の人気ソフトで、私がそれを手にしたとき、周りはたいそううらやましがったが、私は正直、あまり嬉しくなかった。
既に見た映画だし、なによりソフトを持っているのだ。
ただ、ビンゴゲームで二等賞を獲得したというのは嬉しかった。

私は人より運はいいほうだろう。
というか、殆ど運だけで生きてきたような気がするので、人の三倍は運がいいはずだ。
しかし、何故かこういう「当てもの」に当たったためしがない。
くじ引き、宝くじ、ジャンケン大会。
何をやっても初戦で敗退する。
だから、今回のビンゴゲームで当たった景品の内容はともかく、「二等賞」に当たったというのは嬉しかった。

まあ、内容に不満を言っては罰が当たる。
世の中、そのビンゴゲームに参加できないほど運のない人もいるのだから。

2004年12月13日(月) 飲まない夜

今日は酒を飲んでいない。
水曜日から立て続けに深酒をして少々食傷気味であった土日も、何かを忘れようとするかのように朝から飲み続けていたので、さすがに今日は酒を飲む気がしない。

でもその気持ちは長くて明日の夕方までしか持たない。
夕方になればまた、飲みたい気持ちがふつふつとわいてきて、気がつけば、お酒を片手にニンマリしているに違いない。

今日はもう眠い。
お酒を飲んでいない夜は退屈だ。
そろそろニュース番組を見ながら床に着くとするか。

2004年12月14日(火) 脳みそばーーーん 23:34

私の仕事は脳みそ勝負である。

私はコンピュータに関する技術を提供する事を生業としている。
だから相手側が私と同等以上の知識を有していた場合、即座に失業する。
相手よりいかに優位であるかが生活を左右する。

不得意な分野ではこびへつらい、相手より少しでも優位だとわかればその知識を出し惜しみして、小出しにして、ありがたく思わせてカネをせしめる。
この駆け引きも収入を得る上で重要な要素となる。
時には、生半可な知識しかなくとも、一発かまして優位性を確保し、影で人知れず知識を詰め込むことも重要だ。
秒進分歩のこの業界にあって油断は大敵であり、休憩するとおいていかれる。
常に学習の毎日であり、自分の知識は宝であり、虎の子のように隠さなければならない。

なのに、世の中には奇特な人もいる。
有り余る知識をWEBサイトで無料で公開し、惜しげもなく万人に披露する。

時は師走。
もちろん私は走り回るほうだと思っていたが、諸先輩方に比べればまだヨチヨチ歩きだ。

2004年12月15日(水) 巡回冗長エラー

DVD-RAMが媒体エラーでCOPYできない。

最初の子供が生まれてすぐに買った初代ビデオカメラから既に三代目、いまやDVDカメラである。
ビデオカメラに比べて小型で軽量、持ち運びも便利である。
しかし、ビデオカメラでさえ完全に使いこなしていたわけではなく、全く使わなかった機能もいくつかある。
そこへきてDVDカメラ。
比較的こういう「機械」についてもそつなくこなせると自負している私であるが、さすがに機能が多い。
パソコンと連動させる事で高度な編集を可能にしているため、そういうマニアックな人にはうってつけかもしれないが、あくまで成長の記録程度にスナップ写真感覚で撮影している私にとっては、とても「使いこなす」までには至らない。

また、そういう作業にはそれなりに時間が必要だ。
今日COPYしようとしたファイルは1.3GB。
USB経由でDISKにCOPYするだけで15分ほどかかる。
しかも、エラーになったのは残り数MBのところ。
それだけでCOPYできなくなるのだから始末に終えない。
リトライやらなんやらで結局1時間。
見る事は出来るので、そのままROM媒体のつもりで保存する事にしたが。

COPYでさえこれほどの時間がかかるのだ。
編集なんてとんでもない。

2004年12月16日(木) 不合格!!

情報処理技術者試験。
もはや私のライフワーク。

コンピュータの資格試験は数あれど、唯一の国家試験である。
現在13科目あるが、今回挑戦したのは「プロジェクトマネージャ」。
平均受験者年齢38歳、合格率7%前後の難関試験である。
それこそ各コンピュータ関連業界から受験しに来るつわものどもの中で100人中93人が不合格となり、わずかに7人だけが合格するという試験。

今回から点数が確認できるようになった。
満点は800点で合格は600点以上。
試験は三つに区分される。
午前の択一試験と午後の筆記試験、そして論文試験。
で、私の結果は。
午前が685点。ダテに数はこなしていない。これぐらいは取れて当然、という感がある。
午後の筆記試験。580点。惜しい。われながら惜しい。
論文試験は午後の筆記試験が及第点に達していないため採点対象とならず。かなり自信があったのに。

手前味噌ながら私は5つの試験に合格している。
なのに懲りずに受験する。
同じ業界の殆どの人は1つでも合格すると満足して、それ以上チャレンジしようとは思わないようだ。
でも私は嫌だ。「現状に甘んじる」。私にとってこれほど屈辱的なことはない。
だからこそ、5つの試験に合格しながらさらに目標を持って頑張っている。
少なくとも後3つ合格するまでやめない。

そして私はこの試験に限らず、死ぬまでチャレンジし続ける。
私は決して止まらない。歩みを止めない。あきらめない。そして磨き続ける。

それは私の座右の銘に忠実であるために。

「オオカミは生きろ。豚は死ね」

2004年12月17日(金) 金曜日の夜 22:05

金曜日の夜の電車は賑やかだ。
少しお酒を飲んでいる人、これから遊びに出かける人。
いつもより仕事に疲れて家路を急ぐ人が少ない。

私は仕事が終わったのも遅く、いつもの店に行くことも出来なかった。
仕方がないので帰りにビールを買って帰ろうなどと、電車の中で考えているとなんだかそれだけで少し楽しくなった。

仕事が忙しいこの年末。
やらなければならない事もたくさんあって、土日もゆっくり休んでいられない。
ビールを飲む今夜はしばしの休憩。

そういえば来週の金曜日はクリスマスイブ。
しかも前後が休日なので、休みを取る人も多いんじゃないだろうか。
私はもちろん仕事。イブなのに。
いつもの店の人も仕事。イブなのに。
でも、その分、美味しいビールが飲めるだろう。イブだから。

2004年12月18日(土) 深夜作業

今日は今から仕事。

いつもなら仕事から帰ってきて家でゆっくりくつろぎ始めるころ。
仕事柄、夜間の作業は慣れてはいるものの、休日なのに朝からなんだかくつろいだ気分になれず、むしろ早くこの時間になって仕事を始めたい気分でいっぱいだった。
そして早く仕事を終えてゆっくりしたいと思っていた。
今もそう思う。

そして、仕事を終えた後の楽しみをあれこれ考える。
家に帰ってきて何をしようか、今日はどの酒を飲もうか、いや、久しぶりに深夜のドライブでも楽しもうか。
ま、何はともあれ、無事に仕事を終えて無事に帰ってこないと。

2004年12月19日(日) 最低二人

子供が少ない。

今年、年金の事が何かと話題になったが、将来的に破綻するのが目に見えている。
納めた掛け金で無駄な建物や華美な職員宿舎を建てたとか、未納がどうのこうのなんてけち臭いことはどうでもいい。
また、このシステムをどのように改善すれば言いかとか、廃止すべきか存続すべきかとかそんな難しい話は二の次。
もっと根本的、かつ、簡単な問題は少子化だ。

テレビで歯に衣着せぬ発言で自立する女性を応援する、女性タレントや女性評論家がいるが彼女たちは「男に依存するな」といって自ら独身を謳歌している。
しかし、そういう人は年金を受け取る資格が無いと思う。
「自分は年金を納めたのだから年金を受け取る資格がある!」そう思ってる人、それは大きな間違い。
正確には「年金を納め、かつ、子供を二人以上生んで育てた人は受け取る資格がある」だ。
無論、法律上はそうなっていない。前者であれば受け取れる。

成人したから大人になるのではない。
社会人になっただけでは大人じゃない。
子供を二人以上育ててこそ、大人だ。
それは「人」という生き物としての当然の義務だ。
子供を「生めない」のなら仕方が無いが、「生まない」やつは大人として認めない。
子供も育てていないようなやつとまともに話しは出来ない。
だって、男女二人が、二人の子供を生まないと人が減っていくという簡単な算数も出来ないのだから。
結婚を夢見ている人、これから子供を生もうとしている人、みんな是非とも二人三人と子供を生んで欲しい。

出生率1.29。
このペースでは、西暦3000年を越える頃、日本人はトキのように絶滅する。

2004年12月20日(月) 新幹線

本日も東京出張だったので新幹線ネタで。
なお、以下の内容についてはこれを書くに当たって特に調べたわけでなく、あくまで私の記憶を頼りに書いているので不正確な部分もあるかもしれない。

新幹線もかなり変わってきた。
丸い目玉の「0系」、切れ長でシャープな顔立ちの「100系」が既に引退し、初代「のぞみ」の300系がいまや「こだま」として走っており、「のぞみ」の本数が増えて「ひかり」の停車駅が増えた。
いま、「のぞみ」として運転されているのは「500系」と「700系」。
「500系」は先端のとがった銀色の車体、「700系」はいわゆる「アヒル顔」のやつだ。

「500系」は鳥のカワセミにヒントを得たデザインらしい。
カワセミは空中から垂直に降下し、そのまま水面に突っ込み、水中の魚を捕る。
水中に突っ込むときの衝撃はかなりのものだろう。
新幹線でも同じような衝撃を生むところがある。
それがトンネルだ。
トンネルに新幹線が突入したとき、圧縮された空気が一気に反対側から飛び出し、爆発音に似た音がする。
しかし、カワセミが水面に飛び込むとき、それほど水しぶきは上がらない。
恐らくあの独特のクチバシの形状が影響しているのだろう。
そしてそれを真似て作った「500系」は見事にその音を克服した。
あのスタイルでは高速でトンネルに突入しても爆発音が殆ど発生しないのだ。

ところが思わぬ落とし穴があった。
あの異様なまでに長い先端と極限まで丸めた車体では、十分な室内空間が確保できない。
要するに、乗り心地が悪いのだ。
さらに、1号車と16号車の先端のほうは十分に座席がないため一人がけのシートが用意されており、また、乗降口も無い。
これも乗客には不評だ。
特に1号車は自由席で座席確保のために並んでいたのに乗降口が無ければ乗る事すら出来ない。
このような理由から、「500系」はその超未来的なスタイルでマニアには大人気であったにもかかわらず、数年のうちに製造が中止された。
それに代わって登場したのが「700系」である。

あ、もう、こんなに書いてしまった。
まだ半分も書いていないつもりなのに。
続きはまた今度。

2004年12月21日(火) 冬至

今日12月21日は冬至。
一年で一番昼間の時刻が短い日。
逆に最も昼間が長くなるのは夏至。6月21日ごろである。
そしてそれぞれの中間地点に春分の日と秋分の日がある。

実はこの春分の日と秋分の日は中間地点ではない。
確か来年の春分の日は3月21日だったと思うが、冬至から春分の日までの日数は90日、春分の日から夏至までの日数は92日。
一年の昼間と夜の時間が丁度半分になるのが春分の日と秋分の日なのにどうしてわずかにずれがあるのか。

考えてみればすぐにわかる。
昼間とは「日の出から日の入りまでの期間」のことであるが、実はこの日の出と日の入りに秘密がある。
日の出とは太陽の一番上が見えた瞬間であり、日の入りとは同じく太陽が完全に隠れた瞬間である。
厳密に昼と夜を等分するのであれば、太陽の中心が地平線を通過する時刻をそれぞれ日の出・日の入りとするべきだが、太陽の端を基準にしているため、このようなずれが生じる。

最近はめっきり日がくれるのも早くなったと思っていたが、明日からはだんだんと日が長くなる。
寒い冬も半分過ぎ去った感がある。

2004年12月23日(木) けんかもするんです

昨日もまた日記を書き忘れてしまうほど夫婦の会話が盛り上がった。
といってもケンカだった。
話題は子供教育に関してだったがどうしてケンカになったのか正直覚えていない。
いつものように飲んでいたし、それに何よりケンカそのものを少し楽しんでいたから。

最近少し体調が悪く元気が無かった嫁さんが久しぶりに力強く感情激しく言葉きつく話をしていたのでその姿をみてついつい口元がほころんでしまった。
それがまた嫁さんの気分を害したのであろう、さらにもめる原因になってしまった。

でも、調子が悪く苦しそうな姿で無理して優しい笑みを浮かべられるより、元気いっぱい怒っている姿を見ているほうが幸せだと感じて、自然と口元がほころんでしまったのだから仕方が無い。

今年のケンカ納めになるか、大掃除のときにひと波乱あるか。

2004年12月24日(金) 聖夜

人が喜ぶととても嬉しい。

例えば仕事でお客さんから「お陰で助かりました。ありがとうございました」なんて感謝の言葉を聴くと、別にお金なんていらないや、という気持ちにさえなる。
例えば電車で向かいに座った親子連れの子供と目が合い、笑わせることに成功すると子供キラーは健在だ、と一人ほくそえむ。
人が笑顔になるのを見るのは、特にそれが自分のやったことに対してそうなるのはとても気分がいい。

クリスマスイブの今夜、あちらこちらで喜んでいる人がいる。
クリスマスプレゼントを受け取る子供も間違いなく喜んでいる。

帰りの駅で花束を持つ初老の紳士を見かけた。
私はふと忘れ物に気がついた。
次の駅で電車を降り、店に向かった私。

そして自宅でいつも以上に喜ぶ嫁さんの顔を見て私は美味しいビールを飲んだ。

メリークリスマス。

2004年12月25日(土) スイスイスケート

今日はアイススケートに行った。

年に最低一回程度は家族で行く。
しかし長男だけ留守番していた。
長男だけ勉強、ではなく、あまり上手くないので一緒に行きたがらないのだ。
といっても決して「下手」ではない。
恐らく同年代の子供ばかりの中では滑れるほうだろう。
でも、家族の中では「下手」なほうなのだ。

長女は日頃からブレードスケートをやっているだけあってやはり上手い。
同じ小学生の女の子がキャーキャー騒ぎながら手すりから離れられないのに比べれば次女の手を引きながら滑る姿は群を抜いている。
私も人並み以上だと思う。
でも極めつけは嫁さんだ。

嫁さんは普段何も出来なさそうに見えるが、運動会とスケートのときは羊の皮を脱ぐ。
無論、マイシューズ持参だ。
若い頃はフィギュアスケートのコスチュームも持っていた。
後ろ向きで見事にコーナーを曲がっていく姿は、スケートリンクのアルバイト指導員より上手い。

さすがに最近になってかなり力が衰えたのでスピンやジャンプこそしないがリンク外から氷上へ滑り出してゆく姿を見ただけで「タダ者ではない」感じを与える。

残念ながら体調の優れない嫁さんは今日は一度もリンクに上がる事が無かったが、また来年元気に滑る姿を見たい。

2004年12月28日(火) バッサリ あ。日付変わってる今日は27日

昨日、散髪に行ってバッサリ切った。

「どれぐらいにしますか?」
「えーと。ちょっと長めのボウズ」
「うーん。(雑誌を取り出し)これぐらいかな?」
「それはちょっと短すぎるので、こっちぐらいに」

それでも人生史上最短。
嫁さんは見るなり「ええーっ。短すぎるー」と。

そういわれれば、ちょっと短いかも。
末娘にも「おにーちゃんみたいや」という。
息子はどちらかといえば長髪なのだが、単に「若造のようだ」という事だろうか。
確かにスーツを着ていても頭がよさそうには見えない。

まあ、これからの休みに備え私服に合わせたスタイルだから仕方が無いか。
あと一日で休みに入る。
今年の正月も飲み倒す。

2004年12月28日(火) 命が縮む

インド洋沖で大きな地震があった。
大きな津波が各国を襲い、その死者は3万人以上。

大きな被害の原因としては、津波を知らせるシステムが整っていなかったことや、地震そのものの発生を知ることが出来なかったことなどが挙げられている。

しかし、現地で海岸にいた人が撮影したビデオには急激に潮が引いていくところが撮影されていた。
これは十分な津波の予兆である。

と、そう思っていたが、それを津波の予兆と知らない人が多いのには驚いた。
私はそれを見たら飛んで逃げるのが常識だと思っていたのに。

親としてどういうことがあれば生命の危険であるのか、そういうことについて常日頃から情報収集をし、学び、気をつけているつもりだが、世間の親は結構、気楽みたいだ。
親が無知だと子供の命が縮む。

2004年12月31日(金) 餅搗き(もちつき)

昨日は我が家恒例の餅つき大会。
といっても母方の祖父の家に集まった親族だけで行う小ぢんまりとしたものだが。

物心ついたときから一畳ほどの小さな玄関先で石臼と杵でペッタンペッタンと年末に餅をつくのが恒例となっていたが、男手が少なく、祖父が老いた頃から「餅つき機」にとって代わられ、いつしか杵つきの音は聞こえなくなった。
それが復活したのは我が家に長男が生まれてからの事。
長男に餅つきを見せてやろうという事で以前のように祖父の家に集まって杵での餅つきを再開した。

相変わらず男手が少なく、例年私を含めて一人か二人。
昨日は五時間で8臼。私は5臼(この単位が正しいのか否かは別として、親族の間ではこう呼んでいる)ついた。

しかし年々、私の体力は低下しているはず。
早く後継者として長男を育てねば、また杵つきの音の聞こえないときが来る。

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