カリント日記

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2008年6月1日(日) 忘れぬ寿司

長男がアルバイトを始めて一ヶ月になる。
月曜日から金曜日まで学校へ行き、木曜日から日曜日までがアルバイトだ。
つまり、一週間のうちに「休日」がない。

平日は、夕方、学校から戻るとそのままバイトに行き、夜は、私よりも帰りが遅くなることもある。
休日は、午前中のうちから仕事に出かけ、やはり夜遅くまで働いている。
家電量販店でレジ係をしているが、いやな客もいるらしく、帰ってきて嫁さんに愚痴をこぼすこともあるし、なにより、体力的に疲れているようで、その大変さが見てわかる。
ついこの春まで高校生で、どちらかと言えばダラダラと生活していたように見えるのに、その生活ぶりは一変した。

「一週間のうち、アルバイトもせず、学校にも行かない日を作れ」と私が言ったぐらいだ。
まあ、今でも学校へ行くと言って、友達とサボっていることもあると思うが、時々ガス抜きをしないと、このペースでは続かないだろう。

今日、次女がうれしそうに私に言う。
「お父さん、今日、お寿司やで」
誰もそんな約束をした覚えがないのに。

長女が言う。
「お兄ちゃんが、給料、入ったから、おごってくれる、って。それに、あーちゃん(私の母)も一緒やで」

嫁さんが言う。
「だから今日は、ちょっと遠いけど、おいしいおすし屋へ行こ」

家族5人と私の母と、この当たりではおいしいと評判のすし屋へ、一時間前に予約をとって行った。
約束の時間にすし屋につくと、満席で、待っている客が外にあふれ出ているほどだった。
しかし、予約してあるので、5分もしないうちに案内された。

テーブル席について、流れてくるすしを見る。
子どもに食わしてもらう初めての食事だ。

「うなぎの炙り」を取って口に運んだ。
うまかった。

もう少し酔っ払っていたら、涙でしょっぱかったかもしれない。

2008年6月2日(月) 日本地図

北海道から沖縄県まで、全国47都道府県の場所を知っているか。

最近のクイズ番組ブームで、都道府県の位置はしばしば出題され、その都道府県のトンチンカンな回答に、テレビの前であきれることが多い。
しかし、世間の人はどれほど、正確にその場所を知っているのか。

私は、地図を見るのが好きだし、時刻表を片手に列車の路線を調べるのも興味があった。
そんなことが幸いして、日本地図は頭の中にあり、北海道から沖縄県まで、北から順番に並べることができる。
と思っている。

そこで、本当にできるかどうか、白地図のソフトを手に入れて試してみた。

起動すると日本地図が画面に現れる。
スタートボタンを押すと、都道府県がバラバラになって画面のあちこちに、散らばる。
さすがにバラバラになった都道府県の形だけを頼りに、順番に並べるのは骨が折れるので、パーツにカーソルを合わせると表示される都道府県名を頼りに並べ始めた。

順調に並べて行くが、栃木県が見当たらない。
仕方がないので後回しにして、並べていく。

すべて並べ終わって、いびつな日本地図が出来上がったが、やっぱり栃木県だけ見当たらない。

もう一度スタートすると、栃木県はすぐに見つかった。
でも、北海道が、画面から半分ほど消えている。

たぶん、画面サイズの設定があって、それが正しくないと、一部のパーツが画面の外に飛び出してしまうのだろう。

ソフトとしてのできはよくないが、それでも改めて日本の地図が頭の中に入っていることが確認できた。

2008年6月3日(火) 実行委員会便り

月に一回開催される、小学校PTAの実行委員会の内容は「実行委員会便り」として各家庭に配布される。
その実行委員会便りを読んだ嫁さんの友達が、嫁さんに言う。
「この前の実行委員会便りに、パパさん(私のこと)の話したこと、書いてないねん! パパさんが言ったことが一番大事なことなのに!」

その人も委員の一人で、私と同じ実行委員会に出席していた。
そのときに、私が話した内容が、委員会便りに掲載されていないと、怒っているのだ。

私が話をしたのは、子ども110番に協力していただいている家庭への挨拶の話である。
子ども110番の協力家庭へ挨拶しようと思った理由、その具体的な方法、など説明をした。
もちろん、それをやろうとしたのは、私が初めてだ。
嫁さんお友達はそれを高く評価してくれて、校区全体に知らしめるべきだと、思っていたようだ。

ま、次回の実行委員会で先日の報告をすればいい。
そして今度こそ、しっかり書いてもらうように、私が「書いてくれ」と原稿を渡そう。

2008年6月4日(水) 個人情報保護法

個人情報保護法が悪いわけではないし、別にこの法律に反対するわけでもない。
しかし、あまりにもこの法律を正しく理解していない人が多い。
その一因をまさか学校が担っていようとは。

一昨年の今頃、嫁さんが、学校からは配布されなくなった生徒の名簿を作るために、新入生の家庭を一軒一軒、それもどこにあるのかわからないので尋ねながら回った。
そして一人ひとりに承諾を得て、やっとの思いで名簿を完成させた。
そのときに「こんなことをして個人情報保護法に引っかからないの?」というばかげた質問を受けたと言う。
まるで嫁さんを犯罪者扱いしているかのような発言に、私は憤りを感じた。

そんな折、実行委員会便りを配布するので、当時PTA会長であった私のところへ、現行の確認の依頼が来た。
そこにこんな一文を見つけた。

「個人情報保護法により、写真掲載の場合には云々」

驚きである。
なぜ学校の、それもPTAの活動に個人情報保護法が入り込むのだ?
こんなことを書くから、何も知らずに受け取った人は、個人情報保護法と言う法律ばかりに目が行き、情報保護の本質を見失うのだ。
受け取った私はすぐにその原稿を赤ペンで修正し、さらに「保護法は公立の小中学校には適用されません。また保護法という言葉をむやみに使うべきではありません」と書き加えた。

しかし、私の意志は、私が会長を退くと同時に、退けられることとなった。

先日配布された実行委員会便りに、「個人情報保護法により、写真掲載に当たっては保護者の承諾が必要です」と書いてある。

今度の実行委員会で、ぜひとも言わせていただきたい。
そして、少なくともそこに参加している保護者には、正しく理解してもらいたい。

2008年6月5日(木) ミュージカル

ミュージカルは嫌いだ。
あの歌を歌いながらセリフを言うところが、どうもなじめない。
リアリティにかけるというのだろうか、実際に歌を歌いながら、話しかけられたら、どんなまじめな話だろうが、どんな心を打つ感動の話だろうが、「ふざけてるのか?」と思ってしまう。

とは言うものの、ミュージカルを目の前で見たことはないし、見た人は口をそろえてよかったという。

高校のPTA行事の一つとして、「ミュージカルの観劇」と言うのを企画した。
参加者全員で昼食をとってその後、ミュージカルを見ようと言うものだ。

私一人のアイデアなら、最初からこれは企画しない。
自分自身が好きでもないものを人に進められないからだ。

しかし、同じPTA役員の女性たちに聞くと「それはいい!」という。
「ミュージカルは見たいけれど、金額が高いし、そもそもチケットが手に入らない」というのだ。

学校なら団体で手に入れられるし、費用も幾分負担するので、参加者の負担も少なくてすむ。
なにより「PTAの行事だから」と言えば、家族も納得して、家を出やすい、という主婦ならではの意見もあった。
かくして、企画は無事に成立し、日時を確定してすぐさまチケットを手配した。
今までの企画の中で最も短時間のうちに、手配が完了した企画だろう。
準備をしたり、いろいろ考えたりしている女性役員がとてもにこやかだった。

あいにく、当日は別の要件があって、私は参加できないが、楽しみにしている保護者も多く、食わず嫌いはよくないなと、改めて思った。

2008年6月6日(金) 高校体育祭

今日は、恒例、笑いと感動の高校の体育祭である。
この日は仕事を調整して、朝から夕方まで学校に入り浸り、PTA会長として特等席を陣取る。

各学年は1組から6組までの6クラスがあり、同じクラスの1年生から3年生までが同じ「団」となる。



まずは、選手入場。
でも、入場門から整列して入場してくるのではない。
それぞれの団ごとに独自色を出して、パフォーマンスをしながら入場する。



感心するのは、そのパフォーマンスではなく、他の団のパフォーマンスを、みんなが敬意を持って見て、そして拍手すること。
大人となった今では当たり前のことだが(大人でもなかなかできないことだが)、子どもなら、自分の出番が終われば、後のことはどうでもよく、最後まで見ていることはまずない。
しかし、この生徒たちはお互いのパフォーマンスをたたえることを決して忘れない。

そして選手宣誓。



各団の団長が集まり、実行委員長が宣誓をする。
団長は、3年生の男子が務めるのが慣わしだが、これはとても名誉なことなのだ。

この学校は8割が女子で、騎馬戦も女子だけで行われる。
女の本気の戦いを見ているようで、なかなか怖い。



すべての競技には点数がつけられているのだが、運動種目だけではなく、団体演舞もそれに含まれる。
そして、団体演舞は得点の比率もなかなか高い。



長女も毎朝、7時に学校に登校してみんなと練習していた。

もちろんリレーもすごい迫力だ。



そして結果発表。
今年の優勝は「青団」だった。

優勝した団に限らず、どこの団の生徒たちも、感無量の涙を流していた。
高校生が感動して涙を流すところなど、めったに見ることができないが、ここにくれば、必ず、毎年、見ることができる。

そして、最後の団長の挨拶。
こいつらがまた泣かせる。

「俺みたいなやつが、団長なんかつとまるんかと思ってたけど、ほんま、みんなのおかげで、なんとかやってこれた・・・。ありがとう、みんな!最高の思い出ができました!」


団長が涙ながらにみんなにお礼を言うと「こっちこそありがとう!団長のおかげで最高の体育祭でした」と団員である生徒たちが声を出す。
この掛け声は練習などしていない。
だから声は揃っていない。
揃っていないが、みんな同じ思いで叫んでいる。
それがいい。
本当の心の声だ。

これからも毎年見てみたいと思う。
清清しい涙をありがとう。

2008年6月7日(土) 感謝状

PTA会長というのは、やはり、かなりのハードワークである。
自分の子どもがお世話になっているのだから、「ボランティア」というのはどうかと思うが、それでも、正直、きついところがある。
それだからなのか、PTA会長は任期を終えると、「感謝状」がもらえる。

その感謝状は学校が出すものではなく、教育委員会が出してくれる。
確かに、教育委員会や、市長の名前があると「威厳」を感じるのだが、実際、感謝してもらいたいのは学校だ。
せめて校長の名前で出してほしい。
あ、感謝状はいいから、ビールの一杯もおごってくれ。

その感謝状だが、平成19年度は市の財政難から、贈呈を取りやめるという話があった。
私は、18年度にいただいているし、それすらも、どこに行ったかわからないような状態なので、19年度分のものをいただいてもありがたみも何もないのだが、19年度に初めてPTA会長になった人は、やはり、「PTA会長をやったのだ」という証として、感謝状はいただきたいという意見があった。

で、ひと悶着あった感謝状。

例年なら、5月の新旧役員が揃う、PTA協議会の総会で授与式が行われるのだが、今年は混沌としていたため、その場では見送られ、後日改めて贈られることになった。

それが今日。
平成20年度の会長から電話連絡があり、感謝状を預かってきたとのこと。
玄関チャイムが鳴ったので、出迎えてみると、新会長が。

「これ、感謝状です。預かってきました。どうぞ」

ありがたみも何もあったもんじゃない。
ま、でも、感謝状。
誰かが、私に感謝してくれていたのだと思うと、それだけで、PTA会長としての活動が報われる思いだ。

2008年6月8日(日) 真夜中の電話

光の届かない海の底に横たうように、静かにじっとしていた。
深い深い眠りについていた、日曜日の深夜3時。

突然、何かをきっかけに、「起きなければ」という意識が増大する。
まるで海の底から、明るい海面に一気に引き上げるような、急激な上昇を感じて目が覚める。

起き上がってから、この覚醒の原因が、携帯電話のバイブレータ音であったことに気がつく。

テーブルの上にある携帯電話を開く。
液晶画面がまぶしい。
こんな時間の電話、しかも着信番号がユーザ。

これはトラブル以外の何者でもない。
一気に覚醒し、頭はフル回転になる。

どれほどの大きな音を出すよりも、どれほどの光を当てるよりも、この携帯電話の振るえと、その着信番号ほど、私を一気に目覚めさせるものはほかにない。

「はい。○○(私)です」
「あ。もしもし。夜分すみません。実は・・・」

電話の内容は確かにトラブルだったが、幸い、すぐに対応できるものだったので、口頭で応急処置を指示し、明日の昼に対応するということで了承を得た。

携帯電話を静かに閉じ、また横たわる。

最後に見た携帯電話の画面は、もう、はるか上の海面に漂っている。
それを遠くに見ながら、私の体は、深い深い海の底へと、再び、降下していった。

2008年6月9日(月) 変わる自治会

「この会議はもっとこうやれば効率的になる!」などと意気込んで臨んではみたものの、結局、効率的にはならなかったのが自治会の会議。
それも仕方ない。
大半のメンバーが、年金の世話になっている年代。
さもなくば、お母さん。
要するに、私のような年代は、私しとあと一人しかいないのだ。

さすがに二人で騒いだところで、そんなに大きくは変えられない。
商店街中心の自治会という特性もあり、昔ながらの風習は変えられないのだ。

それでも、今日、ちょっとした変化が見られた。

いつもの自治会館に到着すると、長机の上に何かが置いてある。
みると、「パンチレスファイル」だ。
ファイルの中央がレバーになっており、書類を挟み込んで綴じるタイプのものだ。
少量の書類なら簡単に綴じられるのでいいのだが、量が多くなると整理しにくいもので、学生のとき以来、使っていない。

みなが着席すると自治会長が説明を始めた。

「えー。皆さんの手元にあるのは、こう、紙を綴じて保管できるやつです。これで自治会で配ったプリントを綴じてもらって、で、次の人に引き継ぐ、と。こうすると、まあ、ちゃんと引き継げるんではないかと思いますんで、みなさん、お願いしますわな」

子ども会では数年以上前から引継ぎ用のCD-ROMを作って、引継ぎの会議を設けてしっかりと引継ぎをしているので、自治会のファイルなど「いまさら」の感はあるのだが、それでも自治会でやろうと言い出した、ということは評価に値する。

ぜひとも、自治会長の気持ちを酌んで、みんな協力してほしいものだ。

2008年6月10日(火) はけないズボン

冬物のスーツの中には、お気に入りのものがある。
知り合いのご夫婦が利用していた、紳士服販売店が店じまいをするというので、小ぢんまりとした会場で行われた閉店セールに出かけ、80%割引程度で手に入れたスーツだ。

買値で3万円以上したもので、通常価格ならとても買えないような品物だった。
確かに肌触りがよく、着心地もいい。
大事に着用していたのだが、右のポケットに財布をしまう癖があり、また、椅子に座っているときの姿勢がとても悪いため、極端に右のポケットに圧力がかかっていたようだ。

そのため、財布の角の当たる部分の布が擦り切れてしまったのだ。
そこで先月、近くの百貨店にあるカケツギ屋に持っていった。

修繕方法には二通りあり、当て布をする簡単なものと、まったく同じような糸を使って同じ網目で縫いこんでいくもの。

当て布をするほうならば、5千円ほどで済むが、縫っていくほうなら2〜3万円近くかかるという。

いいスーツとはいえ、買値と同じ金額を出して、修繕する気にはなれず、とりあえず、当て布をしてもらうことにした。
それが今日出来上がって自宅に戻ってきた。

袋から取り出すときの嫁さんの顔が暗い。
修繕箇所を見て嫁さんの顔色の理由がわかった。
当て布をして修繕したことが丸わかりなのだ。

とてもはけそうにない。

嫁さんも同じように思っていたらしく、「これ、はかれへんなあ」と言った。

5千円はもったいないことをしたけれど、今までにない経験を夫婦でしたのだから、勉強代と思えば決して高くはない。

2008年6月11日(水) メーリングリスト

先日、小学校のPTA会長から連絡があった。
メーリングリストについて教えてほしいとのこと。

保護者だけで編成される、子どもの安全を確保するためのパトロール隊がある。
全国どこの学校にも、似たようなものがあり、中には青色回転灯を付けた、専用のパトロールカーを持っているところもある。
そのパトロール隊のメンバー募集をしていることを嫁さんから聞いたのだが、メンバーに対するパトロール情報をメンバー用のメーリングリストを作成して、それで一斉配信するという。
嫁さんがそこに反応した。
「メーリングリストぉ?そんなん、一人が返事したらみんなのところにメールが行くやんか」

私も違う団体のメーリングリストのメンバーだったが、メンバーからの返事も、メーリングされるような運営になっていたため、「わかりました」「了解です」なんていうメールが、飛び交う羽目になった。
事実、年間500本ものメールのやり取りがあったが、その半分は、ただの返事だった。

嫁さんのいう話も十分納得できたので、学校にメールでその運用についてどう考えているかを質問したのだ。
先の会長からの電話は、それについてであった。

「実はよくわからないので、教えてもらえませんか?」とのことだ。

うーん。
調べればすぐにわかるようなことだと思うのだが。
それでもまあ、こちらも勉強になるし、とりあえず、調べた。

やっぱりすぐにわかった。
今度の委員会で、説明する。

2008年6月12日(木) WiiFit購入

仕事のときに着用しているワイシャツはウエスト部分が細くなっているドレスシャツが多い。
細身のスタイルなので、私にぴったりなのだ。

が。

今朝、ふと鏡を見ると、なんとなくおなかのラインが見えるではないか。
ウエストラインがすっきりした流れではなく、なんとなく贅肉に沿ったでこぼこした感じに見える。

これは、大変だ。

一度、気になってしまうと、一日中気になる。
電車に乗っているときも、椅子に座っているときも。
食事をしても、コーヒーを飲んでも。

なんだかウエストのラインが、外から丸見えになっているような気がする。

で。
仕事帰りに、衝動買いをした。

「WiiFit」である。

明日からは、これで運動だ。

2008年6月13日(金) 大王

WiiFitを購入して二日目。
仕事も終えて帰宅する。
夕食もすでに済ませた。

すでに子どもたちが遊んでいたが、私が帰宅すると「じゃあ、お父さんの番!」とすぐに譲ってくれる。
私がやるテレビゲームは少ないので、私がテレビゲームをするときは子どもたちも、優先してくれる。

お父さんがどんな風にゲームをするのか、興味があるのだろう。

早速、トレーニングを開始する。

まずは「ヨガ」。
このゲームに出会わなければ、一生することのないような、ポーズに体がきしむ。
確かに気分がいい。
が、結果は「ビギナー」。
このゲーム、ひとつの種目を終えるとそれに対する点数とランクが表示されるのだ。
ビギナーという結果だが、まあ、当然といえば当然。

続いて筋肉トレーニング。
変則的な腕立て伏せだ。
なんとかこなすと、画面に映ったトレーナがさっきとは違って「拍手」をしている。

これは結果が期待できる・・。

「91点 筋肉大王」

き、き、筋肉大王・・・。

うーん。
本当に筋肉大王なら、昨日、これを衝動買いするはずはないのだが。

2008年6月14日(土) 絡まれる

久しぶりに友人と再開したので、その予定はなかったが、急遽、途中下車して、居酒屋へ。

席に案内されるまで、入り口付近で待っていると、なんだか私の名前を呼ぶ声が。
見ると、そこには同じ市内の小学校のPTA役員さんが。

簡単に挨拶をして奥の席で、友人と二人で飲む。

しばらくすると、隣の若いにーちゃんが親しげに話をしてくる。
どうやらこの近くの大企業に関連した、小さな工場で働いているようだ。
大企業の社員から、無茶な注文を言われ、それを何とかこなすと、その社員はあたかも自分の手柄であるかのように言う、と不満を言っている。

まあ、社会とはそういうものだし、ここでそんな不満を言っているから、いつまでもそんな立場にしかなれないのだ。

そう思いながらも、適当に話をあわしていると、偉く上機嫌になったそのにーちゃんが、ビールをおごってくれた。
ビールだけではなく、チューハイや、ロックも。

いい感じだったのだが、ひょんなことからそのにーちゃんがキレてしまった。

そこへ登場したのが、入り口付近にいたPTA役員。

間に入って仲裁してくれたのだが、後になってこっぴどく叱られた。

「○○(私。思いっきり呼び捨て)!!あんた、わかってのんか!!○○高校のPTA会長やろ!!こんなとこでもめてどうすんねん!」
そういいながら、回し蹴りを食らわしてくる。

その後、そのPTA役員の女性には、カラオケに「強制連行」され、嫁さんも呼び出され、3時過ぎまでつき合わされ、そして代金を支払わされて、帰宅した。

うーん。
キレたにーちゃんの方がやさしかったかも。

2008年6月15日(日) 同窓会

私と嫁さんが卒業した高校が今年で閉校になると聞き、卒業後、初めて、高校の懇親会へ出席した。

懇親会は毎年一度開催されているようだが、私と嫁さんは結婚したときに、同窓会の委員たちには連絡もせず、引越しをしたので「行方不明者」となっており、以来、案内状が送られてくることはなかった。

でも、古い友人がそのことを知り、同窓会委員会へ新しい住所報告してくれたため、私たちの手元にもその案内が届いたのである。

しかし、閉校という話を聞かなければ、やはり同窓会には出席しなかっただろう。
嫁さんはともかく、私はあまりいい思い出のない、高校生活だからだ。
唯一と言えるのは嫁さんと知り合ったこと。
それがすべての不満を帳消しにしてくれているので、私の人生の中には「高校生活」が記憶として残っている。
もし嫁さんと出会わなければ、早々と高校を辞めていただろう。

懇親会では、同期だけが集まるわけではなく、二十数期の卒業生が一堂に集まる。
私と嫁さんは一期生。
卒業生の中では最年長者で、誰に気兼ねをすることもなく、偉そうにしていられるから、気が楽だ。

でも、仲のよかった友達はみな忙しく、今日は出席できないと言う。
知り合いが少ないと言うのは、面白くない。

何人か顔見知りがいたが、どれもこれもいやな思い出を持つらばかりだった。
そのいやな思い出の顔見知りが、私と嫁さんの顔を見てそそくさとどこかへ逃げてしまった。



嫁さんの仲のよい友達にも、アホでバカでタバコも吸うし先生にもたてつく不良はいたが、それでも嫁さんとはよく分かり合ってた。
なにより、嫁さんに「学校をサボれ」とか「先生に逆らえ」とか「タバコを吸え」とか、そういうことを言わず、まじめな嫁さんを大切な友達として大事にしてくれていた。
そして、大勢でつるむような「格好悪い」まねはしなかった。
「不良」と呼ばれる行為をするときは、一人だった。

そんな「孤高の不良」は、他の不良の連中から目をつけられる。

「あんた、なに偉そうにしてんの」

でも、目をつける不良グループは、見た目は普通で、アホでもなければバカでもないし、それほど先生にたてつくわけでもない。
そんな不良グループは「孤高の不良」を標的にし、大声でいやみなことを言ったり、物を隠したり、「いじめ」のような陰湿な行為を繰り返していた。

嫁さんは「孤高の不良」がそんなことをされるのを黙ってみておられず、不良グループに文句を言う。

「あんたらかっこ悪いな、大勢で」

嫁さんは、その不良たちに、殴られたことこそないが、何度も呼び出しをされ、堂々と行くときもあれば、「アホの相手してる暇はない。今日は早く帰って晩ご飯つくらなあかんねん。みんなにそういうといて」と、呼び出しに来たつかいっぱしりに伝言し、連中を待たせたまま、さっさと帰ったこともある。
帰り道の待ち伏せもあるし、不良の男を連れてこられたこともある。

「あんたら、そんな男を連れてこな、私と話しでけへんのか?」

そういうとみんな捨て台詞を残して帰っていく。

懇親会の会場で、そそくさとどこかへ逃げてしまった連中は、そんなことをしてた中心メンバーだった。
そんなやつが、嫁さんの目をまともに見られるはずがない。

まあ、肝心の嫁さんは、そんな連中が来ていたことにまったく気づかなかったらしく、それを教えてやると、
「私、人の顔を記憶するのが苦手で全然覚えてないわー。あははは」
と、笑い飛ばす。
嘘ではなく、本当のことだろう。

大切な人のことはずっと覚えているが、どうでもいいやつのことなど、記憶しておくのももったいない。

そんな私たちが探していたのは、私たちに授業を教えてくれた先生だった。
先生のように見える、老けた後輩は何人かいたが、肝心の先生はとうとう見つからなかった。

「記念撮影をしますので、外に並んでください」

そんな声が聞こえたが、くだらないやつらと写真を撮る気にもなれないので、二人で帰ることにした。

もう、二度と来ることのない「母校」をあとにして、今度は、仲のよかった友達同士で、同窓会をやりたいと思った。

2008年6月16日(月) ジャンプ

WiiFitは元来ゲーム機なので、面白いゲームもたくさん備えているのだが、運動することを目的に購入したので、私は専ら「ヨガ」と「筋トレ」をやっていた。
しかし、子どもたちに、一緒にゲームをやろうと誘われて、「バランスゲーム」をすることにした。

まずは簡単そうな、「スキーのジャンプ」。

画面には雪に覆われたスキー時のジャンプ台が映し出され、そこに各自が登録した「自分」がスキージャンプの選手の格好で、今まさに飛び出そうとしている。
カウントダウンのアラームがなると、前傾姿勢になった画面上の自分が斜面を滑り降りていく。

このとき、画面上に重心のポイントが映し出される。
WiiFitのボードの上に乗り、そのポイントにぴったり自分の重心が来るように、少し前かがみになって左右の脚のバランスを合わせる。
画面の右上に表示されている速度がドンドン上がり、「ジャンプ!」の表示とともに、曲げていたひざをタイミングよく伸ばす。
するとそれに同期して画面上の「自分」が華麗に大空を舞う。

おお。
すごい。

そういうゲームなのだから当たり前と言えば当たり前だが「ブロック崩し」からテレビゲームを始めた私にとっては、科学の進歩をとても感じる出来事なのだ。
ジャンプしている間にも、重心ポイントが表示されるが、これをいかにすばやく、そして安定して左右均等に保つことができるかが、飛距離に影響するようだ。

私の記録は「260メートル」。
2回計測した合計なので、一回当たり、130メートル前後だ。
ところが、長女の記録は「320メートル」だ。
一回当たり160メートルを飛んでいることになる。
到底及ばない。
どれだけ練習したのかと聞くと、「2回目」という。
さすがに高校生は違う。

しかし、負けず嫌いの私のこと。
いつしか、抜いてやる、と心に決めて、再びWiiFitのボードの上に乗った。

2008年6月17日(火) ヨガの成果は遠く

「毎日続けましょう」
相手はたかがゲームなのだが、それでも画面のトレーナーに面と向かって言われると、思わずうなづいてしまう。
そのためなのか、ほぼ毎日のようにテレビゲームでトレーニングに励む。

以前なら、仕事帰りにビールを2本買って帰るのが慣わしだったのだが、脂肪の燃焼を促すためにカテキン入りのドリンクを飲むようになり、ビールの本数も減った。

まだまだ目に見えて効果の現れる時期ではなく、ウエスト周りは相変わらず「醜い」のだが、運動の後には軽い筋肉痛になることもあり、体を動かしたことを実感する。

トレーナーの言うとおり、毎日続けることが大切なのだと、改めて思い知る。

この調子で、夏場のビールの本数を減らせれば、体にも財布にも優しいことは間違いない。

もちろん、楽しんで続けなければ意味がないのだから、やりたくないときは無理をせずに休憩し、気が向いたらまた始めるという方法で、気長に続けたいと思う。

2008年6月18日(水) 恩師と再会

今日は、府下148校のPTA会長と校長先生によって行われるPTA総会。
少し早く着いた私は、会場となるホテルのロビーでソファーに腰掛けて、校長先生の到着を待っていた。

スーツ姿の男性と、よそ行きの格好をした女性が大勢通り過ぎる。
みな、同じ総会へ出席する、どこかの学校の校長先生とPTA会長だ。

すると、どこかで見たような顔の人が目の前を通りがかった。
頭の中でたくさんの人の顔と名前が飛び交う。

ほとんど無意識のうちに立ち上がり、歩み寄って声をかけた。
「あのー。○○野先生じゃないですか?」

自分でも驚くほど、名前を早く思い出せたのは、つい先日、私の卒業した高校の同窓会で、この人を探していたからだ。

「あのー。○○野先生じゃないですか?」
「そうですが」
「私、○○高校の一期生で○○(私)と申します。先生には日本史を教えていただいておりました」
「おお。○○高校の一期生か!」

先日の同窓会では、嫁さんも、この先生に会いたいと思っていたようだ。

この先生の授業は特徴的だった。

黒地に、赤い唐草模様のシャツに三角形のサングラスが、角刈りに怖いぐらいに似合っており、「何組の先生」というより「どこの組のお方」といういでたちだった。

「じゃあ、このときの大名の名前を誰に答えてもらおうかな・・・。今日は、6月のぉ、24日やなあぁ。
 じゃあ・・・13番、××くん」
「ええっ?! 24日やから、24番じゃないんですか?」
「ええやんけ。オレはただ、今日の日付を確認しただけや」

あるときはジャガイモに爪楊枝を刺したような絵を黒板に描いて
「これは馬です」
と、無理やり戦国大名の合戦の図を再現して見せた。

そしてすきあらば、テストをする。

さすがに担任ではなかったので、私のことを覚えている様子はなかったが、久しぶりの再開で驚いた。

どうやらどこかの学校の校長先生になったようだ。
「へえ。で、今は、高校のPTAの会長やってんのか?そらたいへんやなあ。まあ、精一杯、がんばりや」

やがて、慌しく総会が始まると、人ごみにまぎれて、離れ離れになり、ろくに挨拶もできなかった。

今度はぜひ、ゆっくりとお話がしたいものだ。

2008年6月19日(木) 接待を受ける

「○○(私)さん、今日、時間ありますか?」
「え?どうして?」
「よかったらちょっと行きませんか?」

そう声をかけてきたのは、仕事仲間の一人。
私より若いが、すでに法人化した個人事業主、すなわち「社長」だ。

とはいえ、個人事業主に少し「毛が生えた」程度だ、と本人は言う。
確かに、社長自ら一線で仕事をし、会社の売り上げのほとんどを占めているのである。

そこで、私は私に依頼のあった仕事の一部を、彼のところに流していることがある。
私一人では到底できない仕事があれば、発注元に、彼を紹介してメンバーに加えていただくのだ。

そうすることにいよって彼の会社に金が流れる。
そのため、こうやって、たまに「接待」をしてくれるのだ。

接待と言っても、私がやっている接待となんら代わりはない。
居酒屋に言って話をするだけだ。

でもそれがいい。
行きなれた居酒屋で、普通に話をできるのがいい。

そうでなければ、いい関係は長続きしないと思う。
本当は接待が目的ではなく、仲間として一緒に酒を飲む口実が必要なだけなのだから。

2008年6月20日(金) 地区長は走る

子ども会の会長にしろ、PTA会長にしろ、「会長」はどちらかというと口を動かせばよく、体を動かすのは会議に出るときぐらいだ。
しかし、今年、私が引き受けた「地区長」は、何かと動き回ることが多い。

学校と地域の橋渡し役なので、学校からの連絡事項も多く、また、保護者の方々と接する機会も多い。

町内は五つの班に分かれていて、それぞれに班長さんがいる。
その班長さんとの会議が、月に一回開催される班長会議だ。

今日はその班長会議の日で、仕事を無理やり早く切り上げて帰宅した。
子ども会会長の時には、班長会議に出席することもあまりなかったが、地区長になった今は、それがもっとも大切な仕事となっており、そこで学校からの連絡事項や、子ども会からの連絡事項を班長さんたちに伝える。

班長さんたちへはできる限りプリントで伝えて、間違いのないように努めているのだが、そのプリントの作成枚数が、めちゃくちゃ多いのだ。

「引率の当番」「地区懇談会のお知らせ」「イチゴ狩りの案内」「プール開放日のお知らせ」「盆踊りの練習」などなど。
各家庭に1枚配布するだけでも40枚近く印刷しなければならない。
それを、班長さんに渡して各家庭への配布をお願いする。
100枚入のプリンタ用紙が、2種類の資料を作成しただけでなくなる。

特に、この町内の地区長は、「子ども会の副会長」と「小学校PTA地区長」を兼任しているため、仕事量が、他の地区に比べて2倍ほどあるのだ。
周りの人が「この地区の地区長ができれば、PTA会長が務まる」と言ったのはまんざら大げさでもない。

動き回る距離は、PTA会長のときよりはるかに多くなった。

2008年6月21日(土) 梅狩り

前日から降り続いた雨は小康状態になったものの、まだまだ降りそうな気配。
それでも「行きますよー」のメールが届く。

高校後援会恒例の梅狩りだ。

車に乗って集合場所へ行くと、いつもの元気なメンバーが待っていた。

途中、先生と合流して現地へ向かう。
車で走ること1時間ちょっと。

今日の収穫場所はボート乗り場へ続く道沿い。



雨で足場が悪く、斜面で何度もずり落ちそうになる。
それでも8人ほどでこれだけの収穫。
一人当たりに換算すると、30キロほどだろうか。



これを女性たちは自宅に持って返って天日干しにし、紫蘇と塩で梅干にするのだ。
その費用もすべて各自の負担。
そして出来上がった梅干を販売し、後援会の資金とし、学校の活動に役立てるのだ。

みんな中年太りの似合うおばさんたち。
それでもアジサイの花を見て、「きれいねえ」などと話をしている姿には、女性らしさがにじみ出ていた。


2008年6月22日(日) 名勝旧跡めぐりのウォーキング

市が主催する「健康ウォーキング」と言うのがあり、それに参加することにした。

市内各所の名勝旧跡を巡りながら、健康増進しようという試みなのだそうだが、その名勝旧跡がすべて、私の小学校区内にあったのはびっくりした。

近所の神社も、いつもの集合場所も、子どもたちに人気の公園も全部が名勝旧跡に指定されていた。

これなら、この大会に参加しなくても、子どもと散歩しているコースとなんら変わりはないのだが、たまには、違う雰囲気で近所を散歩してみるのも面白いだろう。

そう思って、楽しみにしていたのだが、前日から篠つくような雨。

結局中止になってしまった。

2008年6月23日(月) 忘れた誕生日

昼過ぎに、ふと思い出して友達にメールを送った。
「誕生日おめでとう」

しばらくして返事が返ってきた。
「ありがとう。でも、誕生日は昨日なんだけど」

学生のころは友達の誕生日を間違えずに覚えていたのだが、「誕生日パーティー」などという、少々恥ずかしいイベントからも遠ざかると、だんだんと記憶も薄れていった。
今はもう、半分ぐらいの人しか覚えていない。

だから知り合いの誕生日をカレンダーに書き込んでいるのだが、そもそも、その時点で記憶があやふやになっており、「はて?このあたりだったかな?」などと適当な記憶を頼りに書き込むと、結局今回のような羽目にあうのである。

誕生日を忘れて、何を記憶しているのか。
その記憶の引き出しを開ける方法すら、もう、忘れている。

2008年6月24日(火) 誕生日

今日は嫁さんの誕生日なので、プレゼントを買って早く帰宅するつもりだったが、結局、食事も一緒にできないほどの深夜帰宅となった。
自宅に戻ると、小学生の次女がまだ起きていた。

「おとうさん。お母さんの誕生日プレゼント、買ってきた?」

次女はこういうイベントを大事にしており、帰りの遅い私を必ずチェックする。

「ごめん。今日はもう、お店が閉まってて」
「早く買わないとあかんやろ。んー。んじゃケーキは?ケーキ買ってきた?」
「いや、ケーキも・・・」
「もう。じゃあ、アイスでもいいわ」

嫁さんが言う。
「なんでお母さんのプレゼントの話から、○○(次女)ちゃんがアイスを買ってもらう話になるの。」

次女はアイスの約束を取り付けると安心して、寝る準備をした。
私と嫁さんは、いつものようにお互いの一日を話し合うことにした。

いつもと変わらない、特別な日、だった。

2008年6月25日(水) 誕生日プレゼント

昨日、買うことができなかった嫁さんの誕生日プレゼントを買うために、仕事を早く切り上げてデパートの中を歩いた。
特に決めているわけではないのだが、最近の誕生日プレゼントと言えば、服を買うことが多い。

もちろん婦人服だから、婦人服売り場にある。

男が一人で行くには、場違いなところなので、さっさと決めて買ってしまいたいのだが、なかなかよいものが見当たらない。

服のかかっているハンガーの上に嫁さんの顔を想像して、一人で首をかしげる。

店員や他の客からすれば、さぞかしおかしな光景に見えたことだろう。

店内を歩く人の姿を見て、嫁さんに置き換えて想像してみる。
またもや首をかしげる。

 おっと。
 他人を見て首をかしげるのは失礼だ。

少し反省しながら、首をかしげないように、服装をチェックする。

白い上着(?)を買うことにした。
ジーンズにノースリーブの上からその上着を羽織っている嫁さんの姿を考えて時に、自然に頷(うなづ)いたからだ。

手ごろな価格の店を選び、服をレジに持っていく。
平日なので「プレゼントですか?」の質問もなく、淡々と、普通の袋に服が包まれていく。

ま、過剰包装も不要だから、これでもいいか、などと納得して、そそくさと店を出た。

きっと嫁さんは、みんなが集まる場所へ、これを着ていくに違いない。
そう思いながら、電車に乗った。

2008年6月26日(木) 終わらない考え事

東京で会議がある日は、午後一に間に合うように、いつもより少し早めに家を出る。
いつもの倍ほどの時間、電車に乗って、新大阪にたどり着く。
そして売店でサンドイッチとコーヒーを買い、「のぞみ」に乗る。
いつものパターンだ。

ゆっくりとホームを出た「のぞみ」の窓外を眺めながら、あれこれ考える。

仕事のこと、夏休みのこと、PTAの懇談会のこと。

サンドイッチをほおばり、コーヒーを流し込む。
次から次へと考え事が浮かんでは消えていくが、どれも具体的な方法や解決策が出てくるわけではなく、また結局、胸の中にしまいこむ。
ふうっとため息をつき、また何かを考える。

そんな、単なる暇つぶしにしかなっていない考え事を、何十回と繰り返し、やがて東京に着く。

  帰りの車中では何を考えようか。

そう考えながら、改札を出て行った。

2008年6月27日(金) 地区懇談会

「地区長さんの一大イベントです」と言われたのは、一昨年のこと。
まだPTA会長をやっていたときに、今日の「地区懇談会」のことをそう表現したのは、当時の役員だった。

今年は私がその地区長である。
しかし、「一大イベント」と言えるほどの意気込みはない。

地区懇談会と言うのは、地域の保護者が集まり、テーマに沿って話し合いをするというもの。
何か結論を出す必要はないのだが、せっかくの意見交換なので、多少実りのあるものにしたかった。

みんなで「自分たちにできる子どもの安全を守る方法」を話し合うことにした。
自分たちでできると言うのがポイントだ。

例えば「毎朝学校まで引率をする」というのは確かに子どもたちの安全確保には役立つだろうが、じゃあ、当番を決めてそれをみんなでやれるか、と言えば、少々無理がある。
仕事を持っていて、子どもたちよりも早く家を出る人もいるし、そもそも、引率などしたことのない人のほうが多いのだ。

そんな長続きしないものではなく、手軽で簡単にできること、例えば「買い物帰りに少しだけ通学路を回り道してみる」とか「子どもが行く公園の場所と名前を覚える」とかそんなことでいい。

そんな内容で話し合いをした。

新しい意見を聞くことができて、多少は実りがあったかと思うが、やはりお母さん方はどうしても、ものの見方が偏ってしまうようで、あまり個人差がなかく、似たような意見が多かった。
みんなの意見をあわせても、私が思いついた方法の半分にもいたらなかった。

大事なのは、意見を出すことではなく、それを実践することにあるのだが、「お母さん同士が仲良くなって情報交換をする」と言う意見にみな頷いていたものの、その場でメールアドレスを交換しているお母さんはいなかった。
もう、既知と言う事か。

文句を言えばまた嫁さんに説得されそうだ。

2008年6月28日(土) 高校の近畿大会

公立高校PTAの近畿大会が開催され、校長先生や副会長らとともに参加してきた。
場所は神戸の国際展示場。



いつもこういうPTAの大会に参加すると感心するのは、そこでお世話をしてくださる人たちのことだ。

最寄り駅から会場まで、あるいは、最寄の幹線道路から会場まで、要所ごとに案内係の人が立ち、会場に入ると、資料を配る人、誘導する人、座席の整理をする人、ゴミを片付ける人、など、多くの人たちがお世話をしてくださる。

この人たちはみな、同じPTAの人たちなのだ。

当番となった兵庫県の公立高校から集められたPTAの人たちによって、運営されている。

そんな人たちによってこういった大会が支えられているのだと思うと、少しでも何か持って帰って、他の保護者たちに伝えるのが、私の役目なのだ、と自分に言い聞かせるのである。


2008年6月29日(日) 公園掃除

公園掃除をしてきた。
子ども会では毎月一回、町内の公園の掃除をしている。
ゴミを拾ったり、草抜きをしたりして、きれいにしている。

しかし、その公園を利用する子どもはほとんどいない。
私の子どもと遊ぶときも、その公園を利用することはない。
狭いし、ブランコしか遊具がないからだ。

子どもがほとんど遊ばないから、雑草の生長する速度も速く、夏場は一週間もすると掃除前の状態に戻ってしまう。

草抜きをするときは、前日に雨が降ったほうがいい。
それによって土が多少軟らかくなるからだ。
しかし、夏場は晴れの続くことが多く、土が固くなって草が抜けなくなる。

今日は、幸い前日の雨によって地面がやわらかくなっていた。

これから先、掃除を担当する前の日は雨乞いをしたい気分だ。

2008年6月30日(月) 女男

「先日学校からもらったプリントに『全女男』って書いてあった」と知人が言う。
彼もまた、小学生の父親。
パンチミスではないことに、同じ言葉が何度も記述されていると言う。

全女男。

全員と言う意味なのであろうが、「男女」と言う言葉はあっても「女男」という言葉はない。
「男女」は「だんじょ」と読む。
「女男」はなんと読めばよいのか。

「じょだん」「にょなん」どれでもない。
パソコンで入力しても「女男」とはならない。

聞くと「校長先生が女性」だと言う。
男女差別に配慮してのことだろうか。

ありもしない言葉を作って、言葉の順序を入れることで男女差別を回避しようと言う考えは、教育者としていかがなものか。

そんな言葉遊びだけでは、いつかぼろが出るのは間違いない。

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