カリント日記

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2009年3月1日(日) 2月は普通の労働時間

引きずりの2月。
1月の影響から2月も労働意欲はほとんどなく、何もしたくない。

できるだけ仕事から逃げる。
やらなくていい仕事はしない。
やらなければいけない仕事も、出来るだけ抑える。

そんなふうに過ごして、それでも「仕事が多い」と感じていた2月。
しかしふたを開けてみれば、通常の月と変らないどころか、いつもより少ない労働時間。

おかしいなあ。

でも、確かに一日の作業時間は短くなっているし、午後から仕事をした日もある。
深夜までの作業はなく、休日の出勤もかなり少ない。
それを考えれば、妥当なのか。

3月になれば変るのか。

2009年3月2日(月) マラソン頑張りました

自己アピールをすることに関して、我が家で次女の右に出るものはいない。

友達と画用紙に書いた絵の出来が、思いのほかよかったりすると、その画用紙をこれ見よがしに本棚のガラス面に貼り付ける。
背伸びをして大人の目の高さになるように。
粘土や折り紙で作った作品も同じように、テレビの上や本棚に並ぶ。

並ぶのは作品だけではない。

先日、学校から持って帰ってきたのだろうか、先生が書いたと思われるB5サイズの紙が飾ってあった。

「マラソンがんばりました」

そう書かれた紙はきれいに色が塗られている。
色を塗ったのは次女だ。

学校では休み時間や体育の時間など、暇さえあれば生徒を走らせているようで、次女の学年は、どれだけ走ったかを、日本地図を使って表しているようだ。
実際の縮尺とは一致せず、運動場一周が地図上の数十キロになると思われるが、子どもたちは、「明日がんばれば東京に到着する」というような目標を立てて走っていたようだ。

そうやって日本一周を果たし、また、マラソン大会(と言っても数千メートル)にも出場したようだ。
それでもらってきたのが、先ほどの紙。

小さな紙だが、次女には勲章。

額縁に入っていなくても、次女には誇らしい宝物のようだ。

2009年3月4日(水) 譲らない異邦人

客先で作業するときはよく食堂を利用する。
仕事先の周りにも食事をするところはたくさんあるのだが、どこも混雑しているし、建物から出てわざわざ食べに行くのが面倒だ。
それに何より、低価格だ。

そう思っているのは私だけでなく、そこの食堂はいつも混雑している。
ピーク時には席がなくて、座席が空くのを待っている人もいる。

だからテーブルには注意書きが書いてある。
「混雑時にはお待ちのお客様もいらっしゃいますので、お席の譲り合いにご協力ください」と。
だから私も、食事は早く済ませ、そして早く座席を空ける。

今日も混雑している食堂で、空いている席を見つけた。
空いている席の隣には向かい合ってすっている男女がいたが、そろそろ食事を終えそうだったので、迷わずその席に着いた。

その食堂の利用客にはアジア系外国人労働者も多い。
テーブルに腰掛けると、隣で向かい合って座っていた男女も外国人だった。
女性のほうは食事を終えており、男性は器にわずかなラーメンを残し、それを箸でつまみあげようとしていた。

しかし、その最後の一口を食べようともせず、ぺちゃくちゃと早口で話をしている。

私が食事を始めても一向に話の終わる気配がない。
わずかに後一口程度なのに、そのラーメンを箸でかき混ぜながら、相変わらず、訳のわからない言葉で話し続けている。
相槌を打つ女性も早口だ。
正直、耳障りだった。

私が食事を終えるころになっても彼の早口は止まらない。
結局、後から来た私が先に食事を終えて、後の人のために席を譲ることにした。

どこの国かははっきりとわかる言葉で、自分さえよければ、他人のことなど気にしないその国を、感じさせる二人だった。

2009年3月9日(月) 次女はネタの宝庫

自宅に戻ると居間で長女がテレビゲームをし、その横で次女は小さなテーブルを出して勉強をしている。
長男は玄関に自転車がなかったので、外出のようだ。
「お母さんは?」と聞くと「台所」と次女が答える。

私が帰宅したときの平和な風景の定番だ。

私は晩酌用のビールをテーブルに置き、コートやスーツを脱いでハンガーにかけながら子どもたちと会話をする。

そんなときによく笑わせてくれるのが次女だ。
本人は、別に笑わせる気はないのだろうが、小学校三年生でまだまだ子どもなのに、ませた口ぶりで大人びたセリフを言うと、思わず笑ってしまう。
私は部屋着に着替え終わると嫁さんのところに行き、今聞いた話をする。
嫁さんも「あはは」と声を上げて笑う。

そんな次女の面白い話を聞くたびに、「今夜の日記のタイトルはこれだ」と思う。

しかし、その8割は日記に書かれることがない。
私が忘れてしまうからだ。

とてももったいないことだと思う。
日常の変化を書く日記の格好の題材であり、何より、後で読み返しても、心が和むものだからだ。

やはり、思い立ったが吉日、その話を聞くや否や、まずはパソコンの電源を入れて、メモを取ることにしよう。

2009年3月10日(火) またダイエット

昨晩、久しぶりに体重を量った。
最近は、自分を甘やかし、ビールは好きなだけ飲むし、深夜だろうとかまわずに腹いっぱい食べるなど、不摂生の極みだっただけに、少々不安であった。

で、その結果。

66.6kg。

うーん。
一年前と比べても、あまり変化はないように思う。

標準的な身長と体重の割合を求めるものに、BMI指数と言うものがあり、それを簡単に計測できるサイトがあったの試してみた。
身長176cm、体重67kgを入力し「OK」をクリックする。

 あなたはBMI指数は21.6で標準です。
 この身長の標準体重は68.1kgです。

思っていた通りだが、あまりに思っていた通りで、ダイエットしなければ、と言う緊迫感はない。

が、確かに、以前に比べておなかは出てきた。
体重の変化がないということは、それだけ筋肉が落ちたと言うことだ。

よし。
ちょっとダイエットしてみるか。

2009年3月12日(木) 思わぬもの

「お父さん。○○(次女)、今な、『思わぬもの』を見てしまった。グラタンの中にオクラが入ってるねん。うふふ。」

いつものように仕事終わりに自宅へ電話すると、次女が電話口の向こうで楽しそうに話をしをはじめた。

嫁さんの携帯電話に電話をするのだが、嫁さんの話しぶりで、相手が私だとわかると、次女は電話のそばで『替わって替わってダンス』をするらしい。
私にはまだ見せてくれたことがないが。

そのダンスが始まると、嫁さんは「なんか、横で踊ってる人がいるから電話、替わるわ」といって次女に電話を取り次ぐのだ。

そして次女の楽しそうな会話が始まる。
「もしもし、お父さん!」
元気な声で、疲れも取れる。

「今から帰ってくるの?何時ごろに家に着く?」

一通りの事を聞きいたあと、話し始めたのが冒頭のこと。

晩ご飯のおかずにグラタンを食べていたのだが、一緒に食べていたオクラがグラタンの中にこぼれてしまったらしい。
他愛のないことだが、次女の目にはそれがとても面白い光景に映ったらしく、楽しそうにその様子を話したのだ。

もうすぐ小学校4年生になると言う次女は、話し言葉も少々ませており、難しい言葉を使おうとする。
それが「思わぬもの」と言う言葉なのだが、明らかに間違いだ。

私が言う。
「○○ちゃん。『思わぬもの』じゃなくて『思いもよらぬもの』って言うねんで」

もちろんこちらも本気で正そうとしているわけではなく、次女もそれを感じているからだろう、すぐさま
「ええの! 『思わぬもの』で!」
と言い返してきた。

自宅に戻ると、早速次女が見せる。

「ほら。これが『思わぬもの』」

グラタンの器の中に、オクラがふた切れ、ぽつんと残っていた。

2009年3月15日(日) スクラップ

次女がまた何かを作っている。

「お父さん、この新聞、いらん?」
そう聞くと、はさみを取り出し、なにやらチョキチョキと切り始めた。
今度はセロハンテープをビーッと切って貼り付けているようだ。
小さなテーブルの上でなにやらごそごそやっている。
お得意の色鉛筆による色づけも夢中になってやっている。

しばらくすると。
「お父さんお父さん!」と私を呼ぶ次女の声。

そっちを見ると、「ほらっ!」と何かを広げて見せた。

それは高級車の写真だった。

「この車すごいやろ。お父さんも乗りたい?」

新聞にでかでかと載っていた日本を代表する高級車(私は好きではないが)の広告を切り抜いてノートに貼り付けたようだ。

「今、スクラップノート作ってるねん。」

そういってノートを閉じ、再びごそごそと始めた。

次女が寝た後、テーブルの上には色鉛筆で彩られ、題字もデザインされた「スクラップノート」が置いてあった。

中を見るのはやめた。

次女がいるときに、次女の得意げな顔を見ながら見せてもらうことにした。

2009年3月16日(月) 交換日記

日曜日の昼間、確定申告の最終確認をしている横で、嫁さんが話をした。

「もう、○○(嫁さんの友達)ったら余計なもん、くれて・・」

そういいながら私にノートを見せた。

次女が贈ったバレンタインのチョコレートに対するお返しだと、先日のホワイトデーにプレゼントをいただいたようだ。
そのプレゼントの中に入っていたノートだ。

「これ、『交換日記』やねん。」

どうやら次女と交換日記をすることになったらしい。

「もう、早速書いたみたい」

こういうことが大好きな次女のことだから、それこそ喜び勇んで書いたのだろう。

「なんか、ルール書いてあるで。えーと。」

  一日一回書くこと!

「えーっ。毎日、書くのー?!」

嫁さんはちょっと困った様子。

「あ。『恋の話』とかあるで。なんや恋の話って。」

  今日、○○君と公園で遊んだ

「これ、恋の話かいな。好きでもないくせに。まあ、とりあえず男の子やからな。
 って言うことは私もそういう話書くの?
 いややー」

いつまで続くのかはわからないが、ある程度進んだところで、ちょっと読ませてもらおう。

2009年3月28日(土) たった一つの思い出

私が卒業した高校が今年度で廃校になる。
今日はその最後を飾るべく、大々的なイベントが開催されるらしい。
同窓生である私と嫁さんも、子どもを連れて参加した。

地域の人たちによるフリーマーケット、卒業生たちによる露店などが、グラウンドに立ち並ぶ。
FMラジオの放送をするブースではDJの女性が軽快な音楽とともに、なれた口調で話をしている。
体育館ではお笑い芸人が漫才をしている。
テレビでもおなじみの人気者が登場すると、会場がひときわ沸きあがる。

人でも多く、なかなかの盛況ぶりだ。

嫁さんは事前に同窓生たちと連絡を取り、久しぶりの再会に喜んでいるようだ。

誰かが持ってきた卒業アルバムのその写真と、約30年後の現実とを見比べて笑いあう。

「○○(私)くん、前のほうが老けてたなあ。今のほうが若いわ」

若く見られるのはうれしいが、高校生のころのほうが老けていたと言うのはどうだろうか。

一期生である私たちは、いずれも立派な中年だが、それでも、その場で出会う他の同窓生よりも元気で若く見える。
実際、一緒にいた男性を保護者だと思っていたら、同級生だと知ってびっくりした。
彼女たちが若く見えるのは、子どもたちも手を離れ、第二の青春でも謳歌しているからかも知れない。

そんな再会を喜び合う大人ではあるが、現役高校生の長女にとっては少々退屈なようで、人懐っこく、すぐさま嫁さんの友達の「仲間入り」をした次女と嫁さんを残し、私は長女とともに先に引き上げることにした。

自宅へついたころ嫁さんに連絡をする。

「6時ごろでよかったら車で迎えに行くよ」
そういうと嫁さんが「今からくればいいのに」という。

同期ばかりが同じクラスに集まって話をするのだと言う。

あいにく私には子ども会の用事があり、それを片付けなければ、再び嫁さんのところへ行くことはできない。
小一時間ほどで用事を済ませた私は、約束よりも一時間ほど早いが、再び車で学校へ向かい、嫁さんに連絡を入れた。

するともう、校門の前で待っていると言う。
予定では18時に終了するはずだった、同期会だったが、参加数も少なく、1時間ほどで終わってしまったらしい。

校門の前に車を止めると嫁さんが私に向かって大きな声で話しかけた。

「○○先生やで!」

三年生のときにお世話になった化学の先生がそこに立っていた。
30年近くの年月が経ち、風貌もかなり変っておられたが、紛れもなく化学の先生だった。
挨拶程度の言葉を交わしたが、校門の前には多くの人がいて、車を止めて話し込んでいいられる状況ではなく、早々にみんなを乗せて走り出した。

嫁さんの友達を乗せて、最寄り駅まで走る。
車の中でも嫁さんたちの楽しげな声は聞こえる。

全員をおろし、しばらくすると次女も寝入ってしまった。
嫁さんと二人だけの車の中で、話をする。

「同期会、ほかに誰かきてた?」
「○○くんとか、○○さんとか」

聞いたことのない名前だ。
私はほとんど高校に興味がなかった。

今日の同期会に嫁さんは二人で出席したかったらしいが、もし私がいたなら、当時の不満をその場でぶちまけてしまったかも知れず、出席しなくてよかった、とも思った。
そんな話をしながら、車を走らせる。

嫁さんが言う。
「でも、『今は○○(私)くんと結婚してとっても幸せな毎日を過ごしています』って言っておいたから」

あのころの高校は嫌いだった。
いやな思い出しかない。

唯一つ、嫁さんと知り合えた、と言うことを除いて。

2009年3月31日(火) 風邪をひく

今日で3月も終わり。
世間は期末で大忙し。

カリントは特に騒ぐ作業もなく、いつもと同じ仕事をこなす。

が、なんだか体調がよくない。

先日から喉に違和感を感じていたが、今日は咳となって具体的な症状に表れた。
ガラガラする感じもあり、そういえば、今朝は喘息の発作が出て、睡眠を妨げられた。
季節の変わり目になると決まって発作が起きるが、別にあわてることもなく、気管支拡張のスプレーを吸い込む。

嫁さんが、朝、咳き込む私の顔色を見て、「今日は一日、自宅で寝ていたほうがいい」と言う。
そうしようかとも思ったが、遣り残した仕事もあり、もう少し片付けてしまいたい。

思い体を引きずりながらユーザ先へ出向く。

遠慮がちに咳をしながらパソコンを操作していたが、今度は頭がくらくらし始めた。

どうやら風邪を引いてしまったらしい。

結局、咳がひどくなり始めた3時過ぎには仕事を切り上げて、自宅に戻ることにした。

新年度そうそう病気で寝込むのは嫌なので、なんとか今日中に完治したい。


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