カリント日記

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2012年6月1日(金) 体育祭を楽しむ

毎年、楽しみにしている学校関係のイベントの一つが、高校の体育祭だ。

高校の体育祭はどこも同じように盛り上がるらしいが、私が会長を務めていた高校では保護者の来場数が圧倒的に多いらしい。

新任の教頭や校長は口を揃えていう。

確かに「保護者席」と書かれたテントの中は人があふれ、立ち見を余儀なくされている人もいる。

だから、来賓席までやってきて、私の後ろで遠慮がちに見ている人もいる。
その来賓席もやがていっぱいになる。

そして大きな声援と笑い声が飛び交い、拍手が沸き起こる。

小学校、中学校と子どもが大きくなるにつれて、親の応援もおとなしくなるのだが、ここでは少し違うようだ。

目の前を猛スピードで走り抜ける子どもにお母さんが大声で声援を送ると、子どももVサインをしながら走り去る。

そんな親子のやり取りを見ていると、小学校のときよりも純粋に体育祭を楽しめているように感じる。

いつまでもそんな子どもたちのいる、学校であってほしいと思う。

2012年6月2日(土) 校区長と打ち合わせ

お金がないのに、校区子ども会でバス旅行することが決まり、その費用負担をどうするか、校区長と話をすることになった。

お互いに忙しいので休日の午前中、少しの間しか時間がない。

パソコンに計算式を入力して、旅行を催行するのに必要な経費と、それに対して人地あたりいくら請求するかがわかるようにした。

その計算式を見せて説明する。

「この費用とこの費用で、これぐらいになります。そうすると、一人当たりこれぐらい集めなければなりません。そうすると家族で参加すると1万円になってしまいます」

非現実的な費用に校区長も私も頭を抱える。

「校区子ども会からこれだけ出せば、それぞれの家族での負担はこれぐらいで済みます。これなら何とか催行できると思います。ただし、それだけ校区子ども会で負担してしまうと、今年度の行事はもう、ほとんどできません」

それを聞いて校区長は再び悩んでしまう。

私は内心、「なら止めよう」という返事が返ってくることも覚悟していたが、意外な答えが返ってきた。

「そやね。でも、今から先のことを心配しててもしゃーないから、やりましょ」

思い切った言葉を聞いて、ああ、そういえば、この校区長は結構行き当たりばったりだったな、と思い出した。

校区長がやるというからには、面白いイベントにしたい。

今からその日が楽しみだ。

2012年6月3日(日) 喫茶店の名前

近所によく行く喫茶店がある。

と言っても、その店に行くようになったのは数年前のことで、しかも校区長との打ち合わせぐらいでしか使用しない。

本格的な打ち合わせは自治会館で行うことが多いし、ただでさえ定期的な打ち合わせをしているので、わざわざ別の日に打ち合わせをすることがなく、また場所に不自由することもないため、喫茶店で話をするという習慣がない。

無論、仕事で喫茶店を利用することは多いが、この近所のことではない。

もともとあまり店の名前にこだわりを持たない私は、その、最近利用するようになった店の名前を知らなかった。

なんとなく「魔法」とか「猫」とかそんなイメージしかなかったので、人に説明するのに苦労した。

「えーと。『黒猫』とか『オズの魔法使い』とかそんな名前の・・・」と言ったところで相手に伝わるはずもなく、苦労して伝えたことがある。

で、店の名前は「黒猫」でも「魔女」でもなかった。

店の扉に「コーヒーは黒い魔女」とステッカーが貼ってあるだけで、店の名前は経営者の名前だったし、それを読み間違えて「オズ」と読んでいたから余計に変な記憶になってしまっていたようである。

でもたぶん、私がその名前を口にしたところで、他の人もその店とはっきりわかるわけではなく、「○○銀行の向かいの角にある」と言ったほうが正確に伝わると思う。

2012年6月4日(月) 歯並び

虫歯は10年近く前にすべて治療を終えて、それ以来、発生していないが、歯並びが気になる。

ひどいというわけではないが、舌に口内炎ができたりすると、その歯に当たってとても痛むことが多い。

口内炎が舌にできると、その痛さのために上手く話をすることができない。

20年近く前だったか、コンピュータのソフトウエア担当者との会議のために、東京へ行ったことがあったが、丁度、口内炎をわずらっており、しかもその日がピークであったため、話をするのに苦労した覚えがある。

なんだか唾のたまるような話し方で、自分で聞いていても耳障りこの上なかったから、さぞかし周りの人は嫌な思いをしたと思う。

いまさらこの歯並びを矯正するつもりはないが、いっそのこと抜いてしまおうかと思うこともある。

今日は虫歯予防デー。

それを聞いて自分の歯が気になった。

2012年6月5日(火) 芒種に思う

芒(のぎ)のある穀物、稲や麦など、穂の出る穀物の種をまく季節。

なんとなく聞いたことがあるような気もするが、はっきりとはわからなかった。

今日は二十四節気の一つ、「芒種」だ。

実際に種をまくのはもっと早い時期に行われるらしい。

まあ、これに限らず、二十四節気は実際の季節の感覚とはずれていることが多く、ずばり的中していると感じるのは、夏至と冬至、春分と秋分ぐらいのものではないだろうか。

それでも今の私にはいつもと違って「芒種」がしっくり来る。

明日はいよいよ新しい会長との始めての会議。
私も年度末の収穫に向けて、新しい会長たちの心に種をまきたい。

2012年6月6日(水) 最初の会議

今日の会議は長かった。

全員の自己紹介、年間行事の説明、各種委員会の説明、組織の説明などなど内容が盛りだくさんだった。

総会の後の懇親会で一通り話をしてはいるものの、改めてそろったメンバーを見ると実に個性を感じる。

「PTA会長」というとお堅いイメージではあるが、事実はかなり違っており、今日の面々を見ればそれがわかる。

間違いなく昔はやんちゃだっただろう、と思う人もいれば、声が小さくてそれで会長の挨拶や話ができるんだろうかと、心配になる人もいるが、みんな緊張しているようだ。

初めての会長が緊張するのはわかるが、それにつられてベテランも緊張してしまっているようだ。

なので、終始笑顔で元気よく話をした。

2時間近くの会議になってしまったが、今日の会議でこの雰囲気を感じてくれたのではないだろうか。

「来月の会議はもっと短いです」

そう挨拶をして終えた時には、みんな緊張もほぐれていたように感じた。

2012年6月7日(木) 親子向け新規イベント

市役所の人が私に、ある事業の説明をしたいので是非会いたい、というのだが、ずっと忙しくて時間が取れなかったので、会議開始前の少しの間だけでよければ、と答えたところ、それでもかまわない、というので、わざわざ市役所から離れた会議場所までお越しいただいた。

どこかでお目にかかったような感じのする人当たりのよさそうな担当者が、とても丁寧な言葉遣いで説明してくれた。

今年度から親子向けの事業を開始したいので、その事業を進める実行委員会のメンバーになってほしいと言うのだ。

既にいくつもの委員会のメンバーになっているので一つ増えるぐらいはどうってこともないし、断る理由もない。

それに親子向けの事業であれば、私の得意とするところだ。

ただ、最初の会議も今後の日程も大雑把にしか決まっていないという。

年度末には大きなイベントを予定しているというだけに、今から間に合うのか、少し心配ではある。

2012年6月8日(金) 気持ちのいい試合

今夜は何も予定が入らないことを願って迎えた。

というか、何か予定があっても断るつもりでいた。

今夜はアジア最終予選。

先日のオマーン戦に「3-0」と快勝し、今夜も怒涛のゴールラッシュを見せてくれた。

久しぶりに気持ちのいい試合で、明日の夜は飲み会だというのに、ビールもすすむ。

結果が「1-0」だろうが「6-0」だろうが、勝利に違いはないのだが、それでもやはり、ガンガンとゴールが決まるシーンを見るのは気分爽快である。

今度の12日は強敵、オーストラリア。

この勢いに乗って粉砕してほしい。

2012年6月9日(土) 親力不足

学校の一室を使って希望する小学生を対象にした「土曜学習」が以前から開催されており、今年は嫁さんもそこでお手伝いをすることになったというので、私もその嫁さんのお手伝いをしようと思い、様子見がてら、学校へ出かけた。

およそ20名程度の小学生が座席表で決められた席についている。

講師は大学生だが、学校の授業のように教えるわけではなく、宿題をやらせたり、プリントの問題を解かせたりして、わからないところを講師が教える、

我々はそのプリントの問題を採点したり、子どもを監督したりするのが主な仕事。

最初の一時間ほどはそれぞれ宿題をやらせるのだが、まじめな子がすんなり終わらせるのに対して、不真面目な子どもはいつまでたっても先にすすまない。

「だって面白くないもーん」

宿題は面白くないのが当たり前で、面白くないものを我慢してやり遂げる、というのも一つの「勉強」だ。
「面白くない」という理由で「やらない」という発想が、まじめだった私には理解できない。

そんな子がここへきている理由はおおよそ察しがつく。
その子の親が子どもの宿題を見るのが面倒だからなのだろう。

そうでなければ「面白くないからやらない」とは言わない。
家できっちり教えていれば「宿題は面白くないけれどやるもの」とわかっているはずだからだ。

子どもの姿を見ていて、「親力」が足りない親の存在を痛切に感じた。

2012年6月10日(日) これも子ども会活動

子ども会の子どもだけを集めて会議をさせる。

と言っても子どもだけで会議を進行することは難しいので、私がポイントでアドバイスしながらであるが、大事なのは、こうやってみんなで話し合っていろいろ決めていくんだということをわからせること。

今日のは初めての会議なので、緊張している子どもも多かったためか、一部の女子が盛り上がってはいたものの、全体的に意見がまとまるということはなかった。

「子ども会会長」の次女もその点を認識しており、次回からは気をつけたいと思っているようだ。

毎月の開催を目指してはいるが、なかなか時間も取れないし、せっかく集まったのだから意味のあるものにしたい、そう考えると、返って予定が立てづらい。

まあ、当の子どもたちは、自治会館という場所に集まってみんなで顔を合わせて話をしているだけでも十分楽しそうであり、その行為そのものが子ども会活動の一つにも思えるのだが。

2012年6月11日(月) うるさい自治会長

自治基本条例というのがあちこちの町で制定されており、それが私の町でも制定されることになった。

内容は以前にも聞いたことがあるもので、何かを取り締まるための条例ではなく、「理念としての条例」だ。

その説明会が先日、近くの小学校の体育館で開催され、地域の人たちが話を聞きに行った。

とはいえ、ほとんどが自治会長さんや各種団体の長を務める人ばかりで、本当に興味を持って参加している市民は数名程度だった。

市役所の人から一通りの説明を終えると質疑応答となった。

真っ先に手を上げたのは地域で評判の口のうるさい自治会長。

「これ、また私らになんかせい、ゆーてますのんか!」

のっけからけんか腰である。

別に何かを強いる条例ではないのだが、公民協働でことにあたりましょう、という内容を曲解するとそのように取れなくもない。

市役所の人はやんわりと説明をする。

わかったのかわからないのか、なおも自治会長は質問というより、難癖に近いような話をし、市役所の人がまた答える。

そんなやり取りが続き、しまいには「なんで、市会議員はあんなに態度が変わるんや!」と言い出した。

「ほんま、選挙のときはあほほど頭下げるくせに、当選したら、ひょいと横向いてまともに話も聞きよらん!」

まったく今回の話とは関係のない話に市役所の人も困惑しきりだ。

たまらず私が大声で言った。
「それはその議員の資質の問題であって、今は関係のないことでしょ!」

それっきり自治会長も黙り、市役所の人も私に目でお礼を言っていた。

「アレぐらいうるさいのも必要や」とうちの自治会長はその自治会長のことを言っていたが、迷惑する人がいることも考えてほしいものだ。

2012年6月12日(火) 泣きっ面にハチ

「泣きっ面にハチ」と言う言葉がある。
「踏んだり、蹴ったり」も同じだろうか。

今の私に当てはまる言葉といえば、「太って老眼」かもしれない。

久しぶりに会う人には「もしかして・・・太りました?」と気を使ってもらいながら質問され、自分で見ても下腹部の肉は昨年よりも大きくなっている。

そこへきて老眼だ。
見た目は若ぶってはいても、体の内部はうそをつけない。
以前なら、いとも簡単に読めた文字も、今では目の前でピンと調節するために、顔を前後させる必要がある。

改善したいのはやまやまだ。

しかし、「二兎追うものは一兎を得ず」という言葉がある。
「アブハチ取らず」も同じだろうか。

賢明な私はそんなことにはなりたくない。

なので、最近は少し、やせることをあきらめた。

2012年6月13日(水) その対応策に問題あり

コンピュータ関連の仕事というやつは正しく動かすことが当たり前なので、なにかの作業に失敗してコンピュータを止めてしまうというような事態だけは絶対に避けなければならない。

そのためには「この作業でのリスクは何か?」というようなことを何度も確認し、それを最小化する必要がある。

先日、ユーザが「ある作業を行うに当たって想定されるリスクとその対処方法を一覧にまとめたので見てほしい」といってその一覧を送ってきた。

その一覧には想定されるリスクとその対処方法が書いてある。

例えば、想定されるリスクとして「パッチ適用よってアプリケーションが正常に動作しなくなる可能性がある」と書いてある。
それに対して「開発機で同じパッチを適用し、アプリケーションの動作に紋だがないことを事前に検証する」というような対応策が書いてある。

これは正しい。

そんなリスクと対応策がいくつかあげられている中に、目を疑うものがあった。

・想定されるリスク「マシンが正常に起動できないリスクがある」。
・対応策「○○(私)様に立ち会っていただく」

うーん。
それは対応策になっていないし、もしそれが対応策として正しいのなら、すべてのリスクに対してもその対応策で済むんじゃないのか?

2012年6月14日(木) 眠るセミナー

新しいコンピュータのOSが販売されるに先立って、それを扱う技術者向けにセミナーが開催された。

広いオフィス用の空間にテーブルとパイプ椅子が並べられ、テーブルの上には資料があり、前にはプロジェクターがあって、画面には製品名が映し出されている。

典型的な「座学」のセミナーだ。

座学は正直、面白くないし、受講者を飽きさせないようにできるかどうかは、講師の話術にかかっている。

しかし残念ながら、お世辞にも上手いとは言えない話し方で、しかも語尾が消え入るように話すため、何を言っているかわからず、いっそう眠気を誘う。

案の定、最初から「とりあえず参加した」人たちは眠気と戦っているようだ。

それは仕方がない。

けれど途中から参加したメンバーの中に、最前列に腰をかけ、テキストを数ページめくったかと思うとそれっきり、眠り込んでしまうものがいた。

いくらなんでもこれは講師に対して失礼である。

眠いのならわざわざ前に座る必要はないし、そもそも、このセミナーを受講する必要はない。

その分、事務所で仕事をしているほうがよっぽど会社のためになるだろう。

眠るために参加するセミナーはいったい誰のために開催されているのだろうか。

2012年6月15日(金) 私らしいとは

最近は自分の立場から、発言の重さと言うものを感じ始め、思ったことを自由に発言できていないように思う。

それでも「ちょっと言い過ぎたかな」と思うこともあり、心の中で既に「言い訳」を考えるようになった。

また、私が個人的な立場でかかわったことであっても、「会長がかかわった」などといわれると、その人には、私の後ろにある、いろいろな団体が見え隠れしているわけで、私の発言は「その団体の会長の発言」と取られかねない。

でも周りの人から「小さくまとまること」を望まれているとは思われず、「○○(私)さんらしく」と言う言葉を頂戴することが多い。

まあ、面白半分ではやし立てている感じられないわけでもない。

結局、こうやって一人で悩むところが、実は一番私らしいのかもしれない。

2012年6月16日(土) 土曜学習にて

朝から雨が降っており、予定されていたキックベースの練習は中止となったようだ。

それならそれで、と私は小学校の土曜学習にでかけた。

今日は前回とは違った部屋で学習するらしい。

そこはカーペットを敷いた学習室であり、勉強する環境が整っていた。

「どうして前回はここで土曜学習をしなかったのか」と思ったが、そういえば、前回のときはPTAの実行委員会が行われていたときであり、私がPTA会長として実行委員会に出席していたときと同じく、この学習室で実行委員会が開催されていたからだった。

つまり、子どもたちの勉強部屋を借りて会議をしていたことなり、それを考えると少し申し訳ない。

そんなことを考えながら課題のプリントの答え合わせをする。

すると一人のお母さんが私に「ここを教えてあげてほしいんですけど」といいながら、プリントを片手にやってきた。

本来なら、子どもに指導するのは「講師」の役目であり、講師として大学生がいるのだが、その大学生も他の子どもの勉強を見ていたため、仕方なく、講師でもない私のところへやってきたのだろう。

子どものところへ行って、子どもと一緒にまた問題を解く。

わからない子どもにわかるよう説明するのはとても面倒だが、私がそうであったように、本人はこの問題が解けた瞬間のことを一生忘れないかもしれない。

少しでもここでの学習が今後の彼らの役に立ってくれれば嬉しい。

2012年6月17日(日) 中学校の授業参観

次女の授業参観。
中学校の参観に出席するのは初めてのこと。
長男のときも長女のときもどちらも参観したことはない。
というかそういうものがあったのかどうかも記憶にない。

私自身が、学校の情報に敏感になったことももちろんその理由の一つだが、何より三人の中で、次女が一番幼いからだと思う。

参観している私や嫁さんの姿を見つけると、とたんに笑顔になった。

長男や長女がクールな「猫的な」反応だったのに対して次女はまるで「犬」である。

国語と数学の授業を参観し、クラブ懇談にも出席した。

まだまだ夢を持っている次女。

「諦め」と言う言葉はできるだけ遠い未来に知ってほしい。

2012年6月18日(月) いらない挨拶

昼ごろ仕事をしていると携帯電話が鳴った。
電話番号は表示されるが、名前が表示されない。

「はい。○○(私)です」と電話に出る。

「・・の・・です」

ボソボソとしゃべる男性の声だ。
声に聞き覚えはない。

「え?」と聞き返すと「市議会の○○です」と返事があり、ようやく相手がわかった。

私と同じ町内に住む市議会の議員さんだ。

以前、電話番号を交換したのだが、失礼ながら携帯電話の住所録に登録するのを忘れていたのだ。

「今、ちょっとよろしいですか?」という。

仕事中なのだが、別段、忙しいわけでもなく、少しなら話を聞く時間もあるので「少しなら」と答えた。

「お忙しいところすみません。ところで○○(私)さん、PTAの連合の会長さんになったんですか?」

やっぱり。
以前からこういう立場になると電話が増える、とは聞いていたが、これがそうか。

「ええ、まあ」とめんどくさそうに答えると、「それはおめでとうございます」というので、「おめでたいのかどうかわかりませんが・・」と愛想笑いで答える。

議員さんなら立候補して当選すると「おめでたい」だろうが、別にこちらは立候補でもなく、推薦されて受けたのだから、別におめでたいわけではないし、実際、おめでとうなどと言ってもらったことは一度もない。

「実は、今度うちの党の若手があいさつ回りをするので、ぜひ○○さんにもご挨拶に伺いたいと思いまして。平日、○○さんはどちらにいらっしゃいますか?」

仕事である。

「仕事してますので自宅にはいません」
「あ、そうなんですか?」と意外そうな返事。
「土日なら自宅にいるときもありますが、出かけているときも多いので」とやんわり断る。
「そうですか・・・。ではまたの機会、ということで」

私には何のメリットもないのだからまたの機会はいらない。

こんな話はちょっと疲れる。

2012年6月19日(火) 雨の日の挨拶

いよいよ梅雨も本格化、と思ったらどうやら台風が接近しているらしい。

雨の季節、よく耳にする言葉といえば「本日はお足元の悪い中、お集まりくださいましてありがとうございます」だ。

雨の日の会議などでは集まった人の労をねぎらい、このような挨拶をする。

PTAなどの会議のときは会長の挨拶の常套句でもあるが、実際のところは口で言うほど労をねぎらう気持ちはない。

というのも、その雨の中、会長はそこに集まっている人より早く会場に入って椅子や机を並べたり、資料を配置したりして、後から集まる人のために準備しているからだ。

それは私が委員として出席する会議でも同じことなので、そのときも主催者側は同じような思いをしているかもしれない。

それでも会議というのは会長一人では成り立たないわけで、集まってきてくれることはありがたいことなのだが。

昔ながらの挨拶なので、これからも同じように使われ、同じように思われるんだろう。

2012年6月20日(水) 大雨洪水警報

昨日の雨は思っていたよりも強く、全国各地で避難勧告が出されたようだ。

ところで私の住んでいる町では「大雨洪水警報」では学校は休校にはならない。
休校になるのは「暴風警報」のときだけだ。

風が強くと体が飛ばされそうになったり、いろいろなものが飛んできたりという危険性が予見できるからだろう。

ということは、「大雨洪水警報」で休校にならないのは、そこまでの危険性がない、ということなのだろうか。

確かに、近所に土砂崩れがおきそうな山はなく、氾濫しそうな川もない。

けれどお隣の奈良県では「大雨洪水警報」は休校の対象になるらしい。

長女の大学の友達がこちらでは大雨ぐらいでは休校にならないということを聞いて驚いていたという。

その違いは車で国道を走っていてもわかる。
奈良へ行けば迫りくる山肌、というものが実感できるが、私の住んでいる町にはそういうものがない。

山に囲まれた地域なら、大雨は、暴風以上に危険な存在なのかもしれない。

2012年6月21日(木) 夏至の事実

菖蒲湯に入る日だったか、それともゆず湯だったか。
今日は一年で一番昼の時間が長い、夏至。

毎年毎年思うことだが、今日を境にどんどん日が短くなる、というのはとても信じがたい。
まだ本格的な夏は来ておらず、それどころか梅雨すらも明けていない。
なのに、太陽はもうピークを過ぎてこれからは徐々に低くなるという。

私の子どものころのイメージでは、8月の海、入道雲が水平線あたりに湧き立ち、ほぼ真上から太陽が照りつける、それが夏の太陽。
夏を代表する不動のシンボル。

けれど今から二ヶ月過ぎたころの夏の太陽は二ヶ月前の春先の太陽と同じ確度までしか上らないのが事実。

理屈抜きで受け入れがたい事実の一つだ。

2012年6月22日(金) 廃品回収の秘密

隣町の子ども会は以前までそれほど資金がなかったはずなのに、最近は潤沢にあるようで、今度のバス旅行も、全額子ども会が負担で参加できるらしく、なんともうらやましい話だ。

どうしてそんなにお金があるのか聞いてみたところ、廃品回収を自治会に替わってやっているというのだ。

廃品回収はそんなに儲かるものなのだろうか。

実は、回収する資源の料金だけでは大した額にはならないのだが、廃品回収活動をする団体に対して市から一定の補助金が交付されるらしく、その金額が大きいという。
しかも、その団体も「自治会」や「子ども会」などの地域に根ざした非営利団体でなければならないので、数が決まっているのだ。

これをやらない手はない。

そう思ったのだが、嫁さんに聞いたところ、私が子ども会の会長を引き受ける前に、自治会長から廃品回収を子ども会でやらないかという話が出たらしい。

しかし、当時、子ども会の運営がスムーズにできておらず、お母さんたちの負担がとても大きな状況であったため、これ以上の負担を増やさないようにと、断った経緯があるのだ。

そして今では、廃品回収は自治会の収入源となっている。

それを今更、子ども会でやらせてほしい、というのはちょっと虫が良すぎるような気もする。

けれど、財政難は確実。
何とか現状を打破しないと。

2012年6月23日(土) 京都水族館

普通は数年に一度しかできないのだけれども、校区長の勢いに押し切られて実施することとなったバス旅行。

お金がなくなることは承知の上だが、催行されることが決定したのだから、今度は思いっきり楽しむしかない。

行き先は「京都水族館」。
「京都市立」や「京都府立」ではなく「京都水族館」らしい。

開園当初は人が多くて混雑しているというニュースを耳にしていたが、現地に着くと、確かに人は多いものの、それほどの混雑ではなかった。

いきなりイルカショーを見るというスケジュールになっているが、ショーの開始まで一時間近く待たなければならない。

大人はともかく子どもは退屈するのでは、と思っていたが、目の前の水槽をイルカが泳いでおり、それが幾分退屈しのぎになったようだ。

やがて調教師が「前のほうの席は水にぬれます」と案内を始めた。
私はそれを狙って子どもと一番前に座っていたのだが、まさしくその案内が始まる瞬間を狙っていたかのように、一頭のイルカが目の前で横向きにジャンプした。

着水と同時に、私の目の前に水の塊が飛んできて、ものの見事、私を直撃した。

頭の先から全身ずぶぬれになった私が立ち上がって後ろを見て「パンツまでぐしょぐしょ」というと、子どもも大人も大笑いしていた。

ショーが始まり、いくつかの演目がすすむと「イルカと握手したい人はいますか?」とアナウンスが流れ、いっせいにそこらじゅうの子どもたちが「ハイハイハイ!」と手を上げた。

私の後ろに座っていた次女も、まっすぐ手を上げてアピールしている。

すると、次女が見事に指名され、舞台に上がることができた。



その後、そんなに広いとはいえない館内を一通り見て周り、帰路に付いた。


帰りのバスの中、次女は「子ども会会長」として用意してきたなぞなぞをみんなに披露していた。

自宅に戻ってからは、一日大活躍の長女を褒めてやった。

2012年6月24日(日) 身近な人へ

今年の嫁さんの誕生日には、何にもプレゼントをしてやれなかった。

仕事帰りに何かを買いに行くチャンスはあったはずなのに、忙しさにかまけて、ほんの少しの心配りを欠いてしまったようだ。

人は自分に遠い存在を大事に扱い、身近な存在をぞんざいに扱う傾向があるという。

確かにそうだ。

気難しく、ほんの少しだけの利益のためだけにつながっている人を、一所懸命つなぎとめる努力をすることはあっても、気安く、普段から自分を支えてくれている身近な人をないがしろにしている気がする。

プレゼントができなかったのなら、せめて気持ちだけでもしっかり伝えたい。

  いつもありがとう。
  これからも一緒に幸せであり続けよう。

2012年6月25日(月) 体育祭の準備会議

校区の体育指導員が御礼を言いにきた。

先日の会議で、私が発言したことにより、体育指導員の思っていた方向へ会議を進めることができたことに対しての御礼だ。

年々子どもの数が減少し、それにつれて校区体育祭の参加者が減少する傾向にある。

すると規模を縮小しろという声が出てきてもおかしくはなく、それを検討する必要もあると思う。

けれど、規模を縮小するのと、「人が集まらないからリレーは中止してほしい」というのとは違う。

種目はそのままに参加人数を調整することで規模を小さくすることはできる。

そもそも「規模を縮小する」と言う理由は「予算が足らない」からで、その予算の大半は「参加賞」へつぎ込まれている。

体育祭へ出場する人は景品が目当てではなく、逆に景品がよくても出場したくない人の心は動かない。

人を動かすのはものではなく、心だと信じている。

毎年、参加してくれる私の町内の人を見ていると、心底、そう信じられる。

2012年6月26日(火) ギター

ギターを習い始めた娘が、今日の出来栄えを報告してくれる。

「今日はなぁ、先生に褒められてん!『○○(次女)、うまなったなあ』って!めっちゃうれしい」

私が「お父さんにも聞かせて」というと嬉しさと恥ずかしさが混ざったような表情をしてギターを抱える。

4拍子の単調なリズムでまだまだ弦を押さえ切れておらず、音がところどころにじみはするものの、しっかりと曲になっている。

「ほー。うまいうまい」そう褒めると、いっそう目を細めて喜ぶ。

今はまだ、「昔取った杵柄」で私のほうがうまいが、しばらくすれば次女のほうがうまくなるだろう。

なにより、楽しくて仕方がない様子なのだから。

2012年6月27日(水) スーツを脱いで話をしよう

先日、嫁さんが仕事の関係で知り合いの議員さんの会社を訪問したときのこと。
「ご主人、今度は市PTAの・・」
と、もはやお馴染みの話をされたそうだ。

どうも議員さんと言うのはそういうことに興味があるらしい。
それが証拠に「ご主人も着々と準備を進められているわけですな」と。

なんの準備だ?
すぐに自分の尺度で人を測ろうとするのは議員さんに限ったことではないが、とても「不純な動機」を感じてしまう。

けれど、同時に私をそう見ている人も少なくないと言うことにもなる。

会長になったとたん、議員さんが挨拶に来たし、先日も挨拶に伺いたいとの連絡があった。
また議員さん主催の勉強会のお誘いもある。

むげに排除するつもりはないが、下心が見えるのはゴメンだ。

お互い、スーツを脱いで話がしたいものだ。

2012年6月28日(木) 心強さも増す

協議会関連のPTAの会合に出席した。
今回は「顧問」という役目なので、時折意見を言ったりするけれども、それほど話すこともなく、また何かを取り仕切る必要もないので気楽な会議だ。

やがて会議も滞りなく終了し、帰り支度をしていると、一人の女性が私のほうへやってくる気配を感じた。

突然「○○(長女)ちゃんのお父さん?!」と呼ばれ、驚いて顔を上げたが、その女性と面識はない。

私に心当たりがないと言うことを察したのだろうか「△△です」と名字を言ってくれたものの、同じような名前の人もいるので、やはりどこの誰だか見当も付かない。

すると今度は「××の母です。娘がお世話になっています」と付け加えてくれた。

その名前は確かに聞き覚えがあった。
間違いなく長女の友達にいた・・・そう思ったときその女性が「○○高校の」と、私が以前PTA会長を務めていた高校の名前を口にした。

長女の友達のお母さんだったのだ。

高校はとなりの市にあるので同じ町に保護者がいてもおかしくはないのだが、やはり意識していないところでお会いすると驚く。

これでまた知り合いが一人増え、同様に心強さも増すのだ。

2012年6月29日(金) 自転車で感じる街

先日の会議。
車で行こうかどうしようかと考えたが、結局自転車で行くことにした。

以前なら車で行っていたのだが、最近はあまり荷物がなければ自転車を利用することも多い。

19時前とは言ってもまだ外は明るく、自転車の利用者も多い時間。

顔見知りの人とすれ違う。

「こんにちは!」

どちらからともなく挨拶する。

車ならたぶんお互いに気づかないだろう。

なんだか「街」を身近に感じる。

もう少し、自転車での行動範囲を広げてみるか。

2012年6月30日(土) ソフトボール

朝9時から別の小学校でソフトボールの練習があるという。
「興味」が50%、「体を動かしたい気持ち」が30%、「お付き合い」が20%。

9時15分前に学校に到着する感じで自転車をこいでいたら、その学校のPTA会長と出会った。
その会長が「ソフトボールをやろう」と言い出した本人。

毎週のように小学校のグラウンドで、声をかけて集まった仲間と練習をしていると言う。
そこで今回は私も混ぜていただくことにした。

私が「おはようございます」と声をかけると「おはようございます」と声が返ってくる。
相変わらず迫力のある声だが、お揃いのユニフォームを着た子ども二人が一緒にいると、本当に「いいパパさん」と言う感じに見える。

校門のところで副会長に出会う。
強面で、初対面の人はほとんどの場合、体が固まる。

他にも数名の参加者がいてそんなメンバーとキャッチボールをはじめる。

久しぶりのキャッチボールで何度か暴投してしまうが、気持ちがいい。
相手は先の副会長だったが、経験があるのか、ほとんどぶれることなく、私の胸元へボールを投げる。
私のようにボールの軌道が山なりにならないところが正直すごいと思う。

ふと横を見ると、会長が子ども相手にピッチング練習をしている。
これまたバスンバスンとストライクを投げる。

他の人もやはり経験者なのだろうかボール捌きがうまく、一番私が下手かもしれない。


ピッチャーが投げて、バッターが打つ。
残りの人は守備に付く。
バッターは走らず、何球か打つと次の人に交代。

2時間ほどやって私はへとへとになった。
守備で転んで少し怪我もした。

けれど本当に楽しい思いをした。

「楽しい」50%、「またやりたい」50%。

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Akiary v.0.51