カリント日記

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2012年7月1日(日) 休憩モード

昨日のソフトボールの練習を終えて、シャワーを浴びて冷たいビールを飲み、その快感を覚えてしまった私は、今日も別の小学校で開催されるソフトボールの練習にそなえ、朝7時前には起床したのだが、雨の音を聞いてそれが叶わないものとなったことを知った。

いきなり、休憩モードである。
もう、何もする気がない。

そのままゲームを始めた。

それほどやりたいと思っているゲームでもないのだが、中途半端にやめてしまうのも気持ちが悪いので、ひとまず、納得できるところまでやろうと考えているものだ。

朝ごはんにチャーハンを作り、それを食べながらゲームをする。

一人暮らしなら、きっとこのまま、夜までゲームをしていただろうが、さすがに子どもがいる手前、適当なところで切り上げる。

けれどテレビの前から移動するわけでもない。

撮り溜めていたバラエティ番組を見て、面白くない映画はすぐに削除して。
そうやって夕方まで過ごす。

夕方になって次女と嫁さんは映画を見に出かけた。
それを見計らって再びゲームをする。

悪い癖だなあ、と思いつつ。

非生産的な一日だった。

2012年7月2日(月) 真夏がやってきた

昼から一気に気温が上がったようで、午前中の仕事を終えて、仕事仲間と車に乗り込むと、車内は蒸し暑く、一気に汗が噴出した。

それでもエアコンのおかげで快適に移動できる。

「じゃあこの辺で食事でもしますか」と運転手が言う。

中華料理のチェーン店の駐車場に車を止める。

昼時と言うこともあって、車の数は多い。

そして夏特有の太陽の光を反射する車の姿が、いかにも暑苦しい。

車を止めてドアを開けるとぶわっと熱気が体にまとわりつき、思わず「あっつ!」と声を出す。

暑さから逃げるようにして店内に駆け込むと、一気にクールダウンする。

まだまだ暑い夏は始まったばかり。

節電の夏を乗り切れるだろうか。

2012年7月3日(火) 履歴が減る謎

携帯電話のメールの履歴が極端に少なくなった。

以前まで1年〜10ヶ月前程度のメールも残っていたのに最近は2か月分がやっとだ。
今日見たところ、一番古いデータで5月1日となっていた。

なぜこんなにデータが残っていないのかと確認してみたら、添付ファイルが増えたためだった。
もちろん携帯電話で添付ファイルが参照できるわけではないが、メールを全文表示させようとすると、すべてをメールサーバから取り出さなければならず、必然的にファイルも一緒にダウンロードされてしまう。
それによって一気に容量不足になり、過去のメールが削除されたようだ。

ひとまず、でかいファイルを受信したら、削除するようにした。
でも、ファイルだけを削除するってことができないのよねえ。

2012年7月4日(水) 一人しらふ

朝のうちは何とか雨も降らずに済んだが、夕方から怪しくなってきた。

仕方がないので車に乗って会議に出かける。

今日は月に一回の定例会議で、会議終了後には飲みに行くことが多い。

そして結局飲みに行くことになったが、もちろん私はソフトドリンク。

以前なら、自分が酒を飲めない飲み会なんて、これほどつまらないものはないと思っていたが、みんなは例え私が酔っていなくても、一緒にいて馬鹿なことを言ってくれればとても楽しいと感じてくれているようだ。

「お酒を飲むなら面白くないとね。面白いと言えば○○(私)さんやね」と一人が言うと、周りが「うんうん」とうなずいてくれる。

まあ、確かに私が一緒にいて笑わないお酒の席なんてありえない。

3時間ぐらい酔っ払いの面倒を見ることになったが、帰りの車の中で私は、妙に満足していた。

2012年7月5日(木) アドレス削除

先日、昔の知り合いの誕生日に「おめでとう」メールを送った。

ずいぶん長く連絡を取っていなかったのでこのメールアドレスが有効なのかどうかを調べるため、というのも一つの理由だった。

案の定、そのアドレスが使われていないことがわかり、携帯電話のメモリからそのアドレスを削除した。

そしてその翌日、偶然にもその知り合いと電車の中で再会した。

2年ぶりだろうか。

少し日焼けをして肉付きもよくなっていたのはお互い様だったが、向こうは一年間ほど、オーストラリアで過ごしていたらしい。

アドレスが変更になったのかと聞くと、「携帯電話をなくし、すべての人のデータがわからなくなったためだ」と説明していたが、それならむしろ、アドレスも電話番号も変えないほうがいい。

こちらから消えてしまった相手に連絡を取ることはできないが、相手からの連絡が期待できるはずで、アドレスを変更してしまえば、お互いに連絡の取り様がなくなってしまうからだ。

まあ、こちらに新しいアドレスを教える気がないのは確かなようだったので、私のアドレス帳からも完全に削除された。

電車の冷房がよく効いているように感じた。

2012年7月6日(金) ティッシュ配り

先日、「社会を明るくする」ためにティッシュを配ってきた。

「社会を明るくする運動」というたすきを肩からかけて駅前で生まれて初めてのティッシュ配りをする。

総務省が全国的にやっている運動らしく「PTAの代表」として私にも声がかかったのだが、「PTAの代表」と持ち上げていながら、させていることは鼻にピアスつけてる茶髪の兄ちゃんと同じことだ。

こんなことで社会が明るくなるのか、これに予算をつぎ込んでいいのか、いろいろと疑問はあるが、何もしないよりはましなのかもしれない。

それでもやらされているのは嫌なので、楽しくやることにした。

明るく元気な声で挨拶をして、ティッシュを渡す。

「おはようございます!」

私と気がついて頭を下げて受け取る女性もいれば不機嫌な顔で受け取らずに立ち去る男性もいる。

どんな人に対しても不機嫌な顔にならず、笑顔で配る。
我ながら役者だ。

ただ、受け取ってもらえると嬉しいのは事実。

その日から私は、街角でティッシュやチラシを配っている人を見ると、にこっと笑って受け取るように心がけている。

2012年7月7日(土) 夜空の物語

今でも晴れていれば、一番わかりやすい「白鳥座」の「デネブ」を見つけてから、それを頂点とする「三角形」を探し、それによって「アルタイル」と「ベガ」を見つけることはできる。

けれど、三角形を目印に探すのは現代人のやり方で、昔は「三角形」なんて無機質なものを夜空に描いたのではないだろう。

夜空を流れる天の川を挟んで、まるでお互いを意識しているかのように輝く星をそれぞれ「彦星」「織姫」と名づけ、物語を作ったに違いない。

そして子どもたちにはその物語を語り継ぎ、夜空を指差して「あれが彦星で、こっちが織姫だよ」と教えていたに違いない。

今ではその物語だけで星を特定することは難しく、まるで星を教えるのは親の仕事ではなく、学校の先生の理科の授業で習うものとなってしまった。

悠久の時間、同じ場所で輝く星。

一年に一度しか出会えないというが、今までに二人は何度、出会ったことだろうか。

今夜はその二人が出会う七夕だ。

2012年7月8日(日) 周りがいるからこそ

「自分で稼いだ金やねんから自分で使ってええんちゃうん」

一人暮らしをしているならそのとおりかもしれないが、一家の大黒柱である父親がこんなことを言うのはどうかと思う。

実際そういうことを言う人がいるから驚く。

確かにそのお金を稼いできたのは父親かもしれないが、父親がそうやって仕事ができるのは母親がいるからであって、もし彼女の存在がなければ、それだけ仕事が勤まったかどうかは定かでない。

「自分で稼いだ金」云々を言うのなら、「あんたのパンツを洗濯してくれた代金は支払ったのか?」「あんたが汚したトイレの清掃代金は支払ったのか?」と聞きたい。

本当によく働く、我が家の嫁さんを見ていると、とてもそんな気持ちにはなれない。

その考えを改めろ、とは言わないし、その考えで今まで家庭を維持できていたのならそれでいいかもしれないが、少なくともその家庭の子どもは、それがおかしいことだと気づくべきだと思う。

そうしないと、自分たちを支えてくれている周りの人の存在をないがしろにしかねない大人になってしまう恐れがあるからだ。

2012年7月9日(月) 流れる雲

先日、いつもの活動センターで会議が始まる前、中庭に出て、ふと空を見上げた。

丁度頭の上、南北に長く帯状の黒い雲が横たわっていた。

帯状の雲の横には雲がない。

左から強い風が吹き、雲は徐々に右に流されているようだ。

ずいぶんと左の方角からこの帯はやってきて、私が見上げた丁度このときに、頭の上に来て、そしてしばらくするとそのまま右に流れていくのだろう。

そう思っていた。

10分ほど経過してもう一度空を見上げる。

同じ帯がそこにある。

風は依然として左から強く吹いており、雲もそれに押されて右に流れている。
なのに、さっきと同じ場所にいる。

右に流れていったはずの雲はいったいどこへ行ったのか。
そしてなぜ、まだ頭の上に大きな帯が残っているのか。

雲を見ていて気がついた。

右に流れていったはずの雲は、流れて行ったのではなく、消えていったのだ。
雲はどんどん右の端から消えていく。
まるで見えない換気さんがあって、そこに煙が吸い込まれていくように。

そして、左側では、なにもない空中で雲がどんどん生まれていた。






左側で生まれ、頭の上で帯状に集まり、そして右側で消えていく。

そんな出来事が、私の頭の真上で起きていたのだ。

世界中のどこだって、雲は大気中に現れ、そして大気に消えていくもであり、なんら不思議ではないのだが、こうして間近に見ると、改めてその現象に驚く。

空を見ることが好きではない人にとっては、なんともつまらない話なのだろうけれども、私にとっては心躍る出来事だった。

2012年7月10日(火) 盆踊り前の会議

盆踊りの季節がやってきたことを実感するのは、やはり自治会の会議だ。

以前なら、町を歩いていて、ポスターを見たり、浴衣を見たり、提灯を見たりして、その存在を知った盆踊りだったが、運営する側になると、その感じ方が違う。

ただ会場に足を運ぶのではなく、自分たちで作ることで、すべてのイベントは自然にできているものではなく、そこには運営する人たちがいるということを実感する。

自治会の盆踊りに参画するのは何回目だろうか。

今でも、自治会長に文句を言ったあの夜を覚えている。

盆踊りが終わった深夜、予定外に後片付けを手伝わされたお母さんたちから不満の声が上がると「帰れ帰れ」と、ろくにお礼も言わずに追い返した。
それに対して私が、「子ども会のお母さんたちもねぎらってくださいよ!」と会長に文句を言った。

後日、会長はお母さんたちにお礼とお詫びをいい、私が子ども会を引き受けることになった。

今では自治会を一緒に運営していくメンバーだ。

盆踊りの役割分担もなれたもの。

「ほんじゃあ、皆さん、よろしゅうたのんます」

会長の挨拶で無事に会議も終わった。

2012年7月11日(水) 広報誌を見て

「ご主人、凄いことになってるわねえ」

嫁さんが近所のお母さんたちからかけられる言葉だが、別に私が何か不祥事をしでかしたのではない。

先日、PTAの協議会が発行した広報誌が小中学校の全家庭に配布されたが、その広報誌に掲載された私の挨拶を目にした人がそう言う。

私も嫁さんも驚いたのは「へー。みんなちゃんと広報誌、読んでるんやー」ということだ。

私も嫁さんも、自分に関係がなければ、あまりこういうものは読まない。

逆に、こういうことに興味のある人はしっかりこっちを見ている、と言うことであり、改めて身が引き締まる思いだ。

とは言っても、何かを変えるわけではなし、私は今までどおりに事を運ぶだけなのだが。

2012年7月12日(木) 久しぶりの人たち

つい先日、携帯電話のメールアドレスを整理がてら、昔のお客さんにメールを送ってみた。

「久しぶりです!暑いですね。またビールでも飲みに行きましょう!」

数年ぶりなのでアドレスが変わっていればエラーになるだろうと思っていたが、エラーにはならない。

そしてついでに、昔ながらの友人たちにもこれまた数年ぶりにメールを送った。

「飲み会するぞ」

こちらもエラーにはならなかった。

しばらくしてどちらからも返事が来た。

というわけで、今月は久しぶりの人たちとの飲み会が実現しそうだ。

2012年7月13日(金) 親の学習

差出人は知り合いの府会議員さんだったか、「親のための勉強会」があるのでPTA関係の人にも是非参加してほしい、と案内状が届いた。

役員に声をかけると「参加してみたい」という人もいたので、それなら私もと思い、勉強会に参加した。

講師は、たぶん、その道の権威の人だろうか、すごい肩書きの持ち主で、講演を何度となくこなしているような話し方だった。

「最近の親は親としての勉強をしていない。だから親になるための学習が必要なんだ」というような内容の話をしていた。

確かに、核家族になって、親に子育てを教わる、という風習は少なくなってきたが、それに関する問題は以前から指摘されていることであって、それを今更聞かされても、「で?どうするの?」と思うだけだった。

何より、話している内容に矛盾が多かった。

例えば、家庭内でルールを作る話。

「子どもと話し合って、お互いに納得できるルールを決めることが大切です」という。
一方「子どもには『ならぬことはならぬ』と教える必要があります」という。

前者は「子どもが納得することが大切」といい、後者は「子どもの意見は問答無用」といっているが、どっちなんだ?

ケースバイケースってことは、結局、大人のさじ加減なんだろ?

質疑応答のとき、ある人は「先生の話は大変参考になりました」なんて言っていたが、いったいどこが勉強になったのか知りたい。

私も一つ質問をさせていただいた。

「先ほど、親の学習が足りないとのお話がありましたが、具体的な解決方法としてどのようなことをお考えであるか、お聞かせいただけないでしょうか」

15分ほど説明してくれたが、話が長くてよくわからなかった。
たぶん「学校で教える」というようなものだったが、それこそ、親のあり方まで学校で教えていては、今の親の存在意義がなくなるじゃないか。

2012年7月14日(土) 主審の経験

キックベースボールの練習があるというので、主審をかって出た。

今までに何度か主審を務めたことがあるが、一度も満足したことがない。

ルールの理解不足や、誤った判定も少なくなく、クレームが付くこともよくあるため、大会などでは主審をやりたがる人はおらず、みな敬遠するのだ。

敬遠して、経験をつまないから、余計にルールが理解できないし、誤った判定も多くなる。

そのため、今年はできるだけ練習試合に参加させてもらい、主審の経験をつむことにした。

男子チームと女子チームの練習試合とはいえ、きっちり進行しないと、私に主審を依頼して頭を下げてきた人や子どもたちに申し訳ない。

何度も競技規則を読み直してルールをたたきこむ。

試合の中で競技規則を読まないとわからないような状況になるのは稀なのだが、そのときに的確なジャッジができるかどうかが主審として重要な資質だ。

監督やコーチにルールを知らないと思われてはなめられるし、逆に、監督やコーチの抗議内容がルールに反していることを指摘すれば、少しはおとなしくなる。

今日は練習なので、そんな抗議をする人はいないが、ルールについて質問を受けることはある。

そして、いよいよ試合開始。

私の笛の合図に従ってゲームが進行する。
ほとんど迷うこともない、アウトかセーフの判定。

「ピーッ!ボールデッド!テイクワンベース!!」

そんなコールするたびに、それがどうしてなのかの理由を説明し、試合を進める。

「キャッチャーはサークルの線を踏まないように注意してください。次に踏んだときはキック妨害としますよ」

と、選手や監督に注意をする。

そうやって一試合を終えると、選手も私もくたくただった。

けれどかなり自信が付いた。
もう一試合経験をつめば、本番も恐れることはないだろう。

2012年7月15日(日) 大阪めぐり

今日はジュニアリーダー養成講座のお手伝いで子どもたちと一緒に地下鉄に乗って大阪市内を歩き回った。

ラリー形式になっており、各駅周辺のポイントで写真撮影をするとそれに応じて点数がもらえるというもの。
いくつかの班に分かれての対抗戦となった。

紙に記されている撮影ポイントの中から、子どもたちにどこへ行きたいかと聞くと「通天閣」と返事が返ってきた。
早速通天閣を目指し、恵比須町の地下鉄の出口を出ると目の前にそびえる通天閣に子どもたちは早くも興奮気味。
そして通天閣をバックに写真撮影。
全員顔がはっきり映っているので残念ながらここには掲載できないが、みんないい顔をしている。

次にすぐそばの撮影ポイント、動物園を目指す。
そこからしばらく歩き、黒門市場へ。
日本橋から電車に乗ってなんばへ。
歩いても大した距離ではないが、暑い中を30分程度歩いた後なので電車を使ってクールダウン。
「グリコの看板」の前で写真撮影をして道頓堀川の川辺で昼食。
その後、大丸の孔雀の前で撮影し、淀屋橋まで電車に乗る。
大阪市役所、緒方洪庵の適塾、大阪城ホールなどを経由してゴールへ。

本当は子どもたちに主体的に行動させるべきなのだが、路線図を見てそれが何を意味しているのかもわからない子どもに、目的地の選択、そこへ行くまでの路線の確定、そして駅からポイントまでの順路の確認などができるはずもない。
なので、目的地は私と子どもとで相談をし、駅までの路線を説明し、駅を降りたらポイントの大まかな方向を教えた。
たぶんそれをやったので子どもたちも最後までやり遂げたのだと思う。

できることなら、もう少し涼しい時期にやったほうがいいかもしれない。

2012年7月16日(月) リアルな日記

リアルタイムに書いた日記とそうでないものの差。

それはたぶん、そのときの背景が見えるかどうかだと思う。

リアルタイムの日記の場合、「今日は朝から雨が降っており」というような内容が盛り込まれることもある。
「暑い」「寒い」などの天候だけではなく「しんどい」とか「どうしようかと迷っている」などそのときのリアルな気分が日記に盛り込まれる。

けれど、後から当時を思い出して書いた日記の場合、当日の天候が印象的なものであればそれを題材にして書くこともあるが、ふと思ったような季節感などは盛り込まれない。
気分にしてもそうだ。
「疲れた」「楽しかった」とは書くものの、たぶんそんなことをしてそう思っただろう、というような感想であって、そのときのリアルな気持ちではないので、かなり薄っぺらく感じる表現になっている。

実は最近、数ヶ月前の日記を書いている。

日記は本来、毎日、その夜に、一日の出来事を通して感じたものを書くのが一番いい。

実際、最初のころの日記には、そんな季節感やリアルな気持ちが盛り込まれており、当時の私が鮮明に思い出される。

そろそろリアルな日記に戻せるだろうか。

2012年7月17日(火) のしかかる日差し

久しぶりにリアルな日記。

仕事へ行く先の車の中で「昨日梅雨が明けました」とラジオがいっていた。

先週まで大雨のニュースが連日報道されていたのに昨日当たりから一気に日差しが強くなり、ぶ厚い雲はどこを探しても見つからなかった。

エアコンの効いた車から降りると、日差しがのしかかる。

お客さんのところで会議を終えて家路に着く。

夏至を過ぎたので、確かに日は短くなったが、その分、太陽の存在感はいっそう増したように思う。

今年初めてのアイスコーヒーがやけにおいしかった。

2012年7月18日(水) 会議の目的

ここ最近、仕事での会議が多い。

やはり仕事での会議はPTAなどの会議とは違う。

仕事の会議は目的がはっきりしていて、いかにしてゴールにたどり着くかを、メンバーで全員が心得ているため、話がスムーズだ。

課題は課題としてその場でクリアすべきものかそうでないものかをすぐさま判断し、後で解決すればいいものは、くどくどとその会議で話しをしない。

またその場で解決すべきものは論点を絞り、話が発散しないようにコントロールしながら意見を出し合う。

中にはダラダラ会議がないわけではないが、それでもこのスピード感はやはりPTAのそれとは異なる。

とはいえ、PTAや子ども会の会議の「目的」はその場に参加しているお母さんたちの情報交換というものも含まれており、お母さんたちの無駄話が結局は一番大切だったりすることもある。

私がそれに慣れればいいのだけれど、未だになじめないのは単に男と女の性差なのか。

2012年7月19日(木) コロコロで

朝起きて長女が私の顔を見るなり「お父さん、鼻の皮が」という。

鏡を見ると見苦しく皮がむけている。

先日でかけたUSJでたっぷり日に焼けたせいだ。





「コロコロやったらめっちゃむけるで」と長女が言う。

じゅうたんのほこりを取る粘着テープのクリーナーだ。

それを鼻にあてがって転がす。

確かに皮がどんどんはがれる。

朝食のパンを持ってきた嫁さんが私の姿を見て「何をあほなことしてるの」という。

コロコロしながら「我が家らしいな」と感じた。

2012年7月20日(金) 変わり者夫婦

市内にはいくつかの市民団体があり、またその市民団体の各メンバーからなる組織もある。
今日はそんな組織の会議に出席した。

私はPTAの代表として、そして嫁さんも別の団体の一員として。

二人で会議に出席したことは今までにも何回かあるが、それは私が会長で嫁さんが委員、と言う具合に同じ団体に属していて役職が違う、というケースだったが、別々の団体の一員として参加するのは今回が初めてのことだった。

何人かは私たち二人のことを知っている人がいて、「二入そろって大変ね」などと声をかけてくれたが、大方の人は私たちが夫婦だとは気がついていない。
ありふれた名前だから同じ名字であっても不思議でもなんでもない。

冒頭、委員長から役員の紹介があり、続いて委員が自己紹介することになった。
委員の一人である私は簡単に自己紹介をする。

やがて嫁さんの番となり、嫁さんが起立して簡単に所属学校と名前を言うと、「ちなみに○○(嫁)さんはPTA協議会長の奥さんです」と委員長が付け加えた。

別に隠すつもりはないけれど、なにもこんな会議の場で言わなくても。
夫婦そろっていろいろやってる「変わり者」に見えたんではないだろうか。

まあ、その自覚はあるし、やることはしっかりやっているので、少しも問題ではないけれど。

2012年7月21日(土) 大学の後援会

大学にも後援会があり、その後援会主催の「ツアー」に参加した。

高校の後援会と違うところは専任の学校側「事務局」の存在と、何より「子どもたちのために献身的な活動をする」という感じではない、というところ。

簡単に言うと「事務局」がいろいろとお膳立てをしてくれて、後援会のメンバーはそれを楽しむ、ということ。

つまり、父母の交流会だ。

いや、実際の後援会活動のすべてを知っているわけではないので、私の知らないところで「献身的な活動」が行われているのかもしれない。
けれど、少なくとも今回は無料で「ツアー」に参加でき、その費用はもちろん、学費でまかなわれていることは間違いない。

これも「学費」というと語弊があるかもしれない。
「学費」とは別に「後援会費」という名目で集められているものかもしれない。
けれど、ツアーに参加した我々が特別に多めにお金を支払ったわけではなく、結局は、一般の生徒の親たちが支払った、何かしらの名目で集められたお金で開催されていることは間違いない。

今までの私の感覚ではとても許されないことのようにも思えるが、良くも悪くも、私立学校だからこそできることなのかもしれない。

まあ、今は役員でもなんでもないのだから、あまり深くは考えないようにしようと思う。

2012年7月22日(日) 風物詩

夏の風物詩はいろいろある。

入道雲、朝顔、カキ氷。
夕立、盆踊り、冷やしそうめん。

でも、私が一番夏を実感するのは、松屋町の問屋街で花火大会の花火や盆踊りで子どもに配る景品を買っているときかもしれない。

もう、二十年通っているこの町のそのお店には、相変わらずのおばちゃんがいていつもの声でにぎやかに接客をしている。

その店に行くのは一年に一度か二度だけ。

そしてその店で、そのにぎやかなおばちゃんの声を聞きながら、狭い店内を行ったりきたりして、品物を物色しているときに、「今年も夏がやってきた」と強く実感するのだ。

嫁さんと次女を乗せて、車で小一時間ほど走る。
夏の太陽がまぶしくて、車が痛みそうになるのを気になるが、仕方なく青空駐車場に車を預ける。
車を降りて少し歩くと、路上にまで賞品がせり出した、昔の駄菓子屋みたいなその店にたどり着く。

今年も夏がやってきた。

2012年7月23日(月) シナリオ委員長

市役所から電話があって、年度末に開催する子ども向けイベントの実行委員長になってほしいと依頼された。

もちろん最初は断っていたが、「○○(私)会長しかいない」といういつもの決まり文句で押され、最後は「作業内容によっては他を優先することがある」ということを条件に引き受けることにした。

まあ、最初に話のあった時点で結果は予想できたことだけれども。

その実行委員会が近く開催されるので、その前に打ち合わせをしたいというので、市役所に赴いた。

そこに会議する場所があるとは思えないほど隅っこの一角に案内された。

なんとも人当たりのよさそうな男性が、まるで台本を読むような丁寧な口調で話をし始めた。

「このたびはご無理を申し上げまして大変申し訳ございません」

堅苦しい挨拶を一通り聞いてから、今後の段取りを聞く。

今度開催される会議には「シナリオ」が用意されており、とりあえずはそのとおり進めてほしいと言う。

シナリオがあるのなら、別に私でなくてもよさそうだなと思いつつ、それに従うことにした。

さあ、どんな会議になるのだろうか。

2012年7月24日(火) 言い負け会議

市役所で開かれた会議にはみんなの意見を書き出す係りとして大学生が参加していた。

イベントの出し物について参加者が自分の意見を述べると、その意見を付箋に書き込んで、大きな模造紙に貼り付ける。
それが彼らに与えられた仕事。

最初のうちは意気込んでやり始めたが、参加者があまりに口々に意見を言うので大学生の書込みが間に合わなくなってしまった。

そうなると必然的に声の大きな人の意見ばかりが強調されてしまう。

私が聞いているだけでもかなりのアイデアが出たのだが、その半分も模造紙には貼られていなかった。

結局、大学生の耳に残ったと思えるような意見だけが、模造紙に貼られた。

意見の対立もあったが、久しぶりに「言い負けた」という感じのした会議だった。

これが最初の会議で、これからつきに一回程度開催されるのだが、先行き不安である。

2012年7月25日(水) 無意味の意味

役員会議を終えて帰宅し、夜間巡視のために出かける。

集合場所の公園に行くと、よく知った女性と、防犯委員がいて、懐中電灯を渡された。

腕章をつけ懐中電灯を手に持ち、二手に分かれて町内を歩く。

年末に行われるものとは違い、子どもたちの夜間外出を防止するための活動なのだが、以前あったコンビニも潰れてしまい、この地域で夜間に子どもたちがたむろしそうな場所はなく、ただ歩くだけとなっている。

それでもこういう活動が「別に注意する相手もいないし、無意味だから」とやめてしまっては、本当に「無意味」になってしまう。

今日のメンバーにそんなことを口にする人はいなかったが、実際にそういう話を聞くたびに「わかってないな」と思ってしまう。

注意する相手がいないのはいいことだ。
無意味と感じるならばそれでいい。

けれど一見無意味と思われるこの活動をやり続けていることに、意味があることを理解すべきだ。

我々の知らないところで、我々の姿を見ておとなしく家に帰ることを決めた子どもがいるかも知れないのだから。

2012年7月26日(木) 金券作成のために

子ども会でイベントをするときには「金券」を販売することが多い。

金銭の直接のやり取りは、金銭授受の管理をすることが負担になるため、金銭授受の窓口を一箇所にして、そこで金券を販売するという方式を取る。

そのときの金券はもちろん複製が容易なものであっては意味がない。
だから少し厚めの紙にフルカラーでコピーをする。

出来上がった「金券」を見てほとんどの人はそのできのよさに驚く。
「業者に頼んでるの?」と聞く人もいるぐらいだ。

この金券を作成するのは、いつも一緒に子ども会で活動している校区の代表者なのだが、普通の家にはないような大きなプリンタを持っており、A3サイズのつやありの厚紙まで印刷できるらしい。

その他にも野外用の音響設備や証明設備まで持っており、イベントでは大活躍だ。

「うんまあ、趣味で」など本人はいうが、あまりパソコンを使うことはなく、プリンタを普段から使っているわけではなさそうだし、まして、野外用の音響設備など、運動場以外で使うような場所もない。

それを考えると「子ども会のために買い揃えた」というほうが正しいかもしれない。
それはすごいことだ。

私がその人のまねをして何かを買うと、おそらく嫁さんが怒るだろうから、それを許しているこの校区代表の奥さんが、本当はすごいのかもしれないが。

2012年7月27日(金) 市の施設

よくよく考えれば、私も市民なのだから「市民に開放されたの施設」を利用する権利があるのだが、その場所や利用方法をほとんど知らない。

PTAにかかわるようになってから再認識することがほとんどで、それまでは「この建物は何だろう」程度にしか思っていなかった。
いや、実は今でもまだまだ理解していないし、PTAや子ども会でなく、一般の市民としては活用もほとんどしていない。

そんな建物は自分の町だけではなく、隣町にもあるようだ。

市役所の向かいにある古い建物は「なんとか文化会館」という名前で市民に開放されているらしい。

けれど「え?そんなところあった?」と同じ市内に住む人が言う。

実際そこを訪れてみると、ただでさえ日暮れで暗いのに節電のためだろうか、あちこちの照明が消されており、人気がまったくない。
事務所兼受付となっている場所には、言っては悪いが「暇そう」な人が三人ほどいて、雑談をしている。

有効活用をしようと市は考えているのだろうが、エレベータを使わずに階段を上ろうとしても、薄暗くて躊躇されるような施設は、利用者にとって使いづらいものだ。

2012年7月28日(土) 公園掃除

子ども会の活動の中に「公園掃除」というものがあり、月に二回掃除を行うことが決められている。

公園掃除は班で輪番性となっており、参加者はその班の保護者と子どもたちだ。

だたし、子どもによっては公園掃除ではなく、遊びや邪魔になってしまうので、保護者だけが参加することも多い。

けれど、この公園掃除を私はほとんどやったことがない。

嫁さんがいつも立っていたからで、嫁さんが何かの用事で参加できないときなど、代わりに参加したことがあるぐらいだ。

「来なくていいよ。私が行ってるんやから」という嫁さんに甘えて参加していなかったし、実際に、他の用事と重なって参加できないことも多かった。

しかし、今年度から嫁さんが子ども会の保護者ではなくなったので、我が家は誰も掃除に参加していない。

そう思って、今日の公園掃除には参加しようと思っていた。

なのに、うっかり忘れており、気がつけばもうお昼。

来月は土日がほとんど埋まっているので手伝えそうにもない。

9月になったらまた手伝おうと思う。

2012年7月29日(日) 手作り市

以前、休日に嫁さんとその友達が市内の公共施設で開催される「手作り市」に行くと言い、何の予定もなかった私がそのまま家にいると、ビールを飲んで寝ているだけだろうと考えたのか、一緒に行こうと言い出した。

友達の車に乗せられて現地まで行く。
仕事ではなく人の車に乗ることはめったにない。
別に遠慮しているわけではなく、そんな機会がめったにないからだ。

近くに駐車場がないから、と、昼食をとる予定にしている大型ショッピングセンターに車を止めてそこから歩いた。

昔は個人宅だったというこの施設は、嫁さんたちはよく利用しているらしいが、私が来るのは6年ぶりでまだ2回目だ。

大きな邸宅の門をくぐると、にぎやかな光景が広がっていた。


バンド演奏、紙芝居、手作り品の販売などなど。

施設の中も所狭しと出店されており、廊下までもびっしりと小さな個人出店が並ぶ。

偶然そこにいた知り合いの女性が「今日は付き添いですか?退屈でしょ」と、笑いながら声をかける。

確かに退屈だろうが、女性が思っているほど、退屈でもない。
なんでも興味を持ってみていれば、それなりに楽しみ方はある。

一通り見て周り、嫁さんたちはいくつか小物を買ったようだ。

男が同じようなことをすれば、数千円は使い込むだろうから、それに比べれば安上がりなもんだ。

2012年7月30日(月) 渋谷と原宿と新宿

別に前々から予定していたというわけではなく、むしろいきなり決まったのが今回の旅行だ。

次女が前々から行きたいと言っていた「花の都 大東京」。

次女が「○○したい」というのは日常茶飯事のことで、別にねだられていくことにしたわけではないが、今年の夏休みはどうする?と嫁さんと話をしていたとき、急に決まったのだ。

日程も適当に仕事の都合がつきそうな日を選び、ホテルと新幹線のお得なパックを旅行会社で予約した。

11時過ぎの新幹線に乗る。

平日の昼間なのでサラリーマンも少なくないが、里帰り風の親子の姿も見られ、夏休みであることを実感する。

初日の目的地は「渋谷」。

渋谷駅のロッカーに荷物を預けて、一路「109」を目指す。

長女と来たときは滞在時間わずか「5秒」だったこのビルも、次女と嫁さんはしっかり最上階まで上がり、すべての店舗を見て、お気に入りの服を買っていた。

次はアニメショップの本店。
しかし残念ながら改装中とのことで、近くの支店に行った。
けれども次女は満足したようでお気に入りをいくつか買っていた。

さらに原宿へ。
西日を背にして目的の店に向かう。
どうやら十分下調べをしてきたようだ。
アクセサリーショップを堪能し、店を出る。
途中でチュロスを買ってまた歩く。
今度は西日を正面に受けながら駅に向かう。

ここで満足した次女としては早くもホテルへ行きたそうだったが、食事をしなければならないので新宿の高層ビル街へ行くことにした。

次女は好き嫌いが多く、なかなか食べるものが決まらなかったが、「茶そばがある」というその理由だけで店が決まった。

次女にとっては初めての高層ビルでの食事。
窓からの景色は想像していた以上だったらしく、「すげー」を連発していた。

食事を終えて、今夜の宿に移動する。

チェックイン時に「予定していたお部屋がお取りできませんでしたので、ワンランク上のお部屋をご用意させていただきました」と告げられ、嫁さんは大いに喜んだ。

洋室のホテルに泊まったことのない次女はベッドが並べてあるのを見て「狭い」と言っていたが、やはり風呂や洗面所を見て「すげー」を連発していた。

ホテルの横にある売店へ出かけ、たんまりと飲み物を買い込み、夜遅くまで話をした。

2012年7月31日(火) お台場

旅行二日目。
いい天気で外がまぶしい。

今日は一日、ホテルのある「お台場」で過ごす予定だ。
ここでは毎年恒例となったテレビ局主催のお祭りが開催されており、一日遊んでいられる。

まずは入場券を買ってテレビ局の中に入る。
いろいろなブースがあってどれも面白そうだが、人が多くてすぐには体験できそうにない。
その中で次女が「どうしもやりたい」というものがあった。

それはクイズ番組でトロッコに乗って二択問題に答えるというもの。

テレビと同じようにトロッコが用意してあり、その上には5人前後の人が乗って、画面に映し出される問題に従って右か左かを選択している。

待ち時間は1時間以上だが、せっかくここまで来たのだから仕方がないと覚悟を決めて、三人で並ぶ。

見事全問正解し、次女も大喜びである。
お父さんの面目躍如と言ったところか。

ビル内の展示物を一通り見て、今度は広場に下りる。

まずはビール。
お気に入りのビールが、なんとフロスト状で飲めるというので、ガブガブ飲む。
めちゃくちゃ暑いさなかなのでめちゃめちゃうまい。
飲み干したら間髪いれずにもう一度購入した。

芸人が考え出した「カレー」がいくつかあって、選手権をしているというので食べてみた。
正直、味はイマイチだった。
子ども向けにしてあるのか、ちっとも辛くないのである。

他にもいろいろな「B級グルメ」があって、あれこれ食べた。
また、アイドルの卵がステージで踊っていたり、巨大なロボットのパロディが立っていたりと、一日遊べた。

中でも気に入ったのは、散水サービスだ。
別にどうっと言うことはなく、大きな噴霧器を背負ったお兄さんが水をかけてくれるのだが、何しろ炎天下なので、その水がとても心地いいのだ。

暑さと歩きで疲れた体を癒すため、近くのショッピングモールに逃げ込み、冷たいコーヒーを飲んでから帰路に着いた。

東京駅で食事をしてから新幹線に乗る。
ビールを飲みながら窓の外を見る。

ふう、と息を吐きながら考える。
うん。やっぱり家族での旅行はいいもんだ。

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